2009 Fiscal Year Annual Research Report
インドネシア華人の再移民と中国・香港・台湾-バンカ・ブリトゥン州を起点に-
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20710187
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
北村 由美 Kyoto University, 東南アジア研究所, 助教 (70335214)
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Keywords | 東南アジア / インドネシア / 華僑・華人 / 移動 / 移民 |
Research Abstract |
本年度は、昨年度に引き続き、インドネシアにおいて文献調査およびインタビューを行った。具体的には、バンカ・ブリトゥン州のバンカ島において、1950年代・1960年代に中国への再移民を行った華人の家族や普段は香港在住である再移民者にインタビューを行った。その上でジャカルタの国立図書館にて華人系新聞Sin Po(新報)など、当時の新聞を閲覧し、事実関係の確認を開始した。 今回のインタビュー対象者をはじめ、中国へ再移民を行ったいわゆる「帰国華僑」は、1998年に反共政権であったスハルト政権が退陣した後、インドネシアへ頻繁を来訪し、インドネシアを離れなかった華人の友人らと華語学校の同窓会を行うなど、文化活動に積極的に参加するケースが増えている。このような「帰国華僑」とその他のインドネシア華人のネットワークの再形成や文化活動にの再開は、スハルト政権退陣後、さまざまな形で表出してきているインドネシア華人による文化活動に影響を与えていると考えられる。 このことを踏まえ、これまで行ってきた調査の結果とあわせ、現在のインドネシアにおける華人の文化の動向に関して、宗教と局面から分析した論考「交渉成功-インドネシアにおける儒教の再公認化と華人」『華僑華人研究』(第6号掲載)を公刊した。また、言語の局面から分析した「論考を発表した森山幹弘、塩原朝子編著『多言語社会インドネシア』(めこん社:2009年3月)所収の「ジャカルタ言語景観における中国語使用と変化のきざし」をインドネシア語に訳出した論文をMoriyama & Budiman ed. Geliat Bahasa Selaras Zaman所収'Pemakaian dan Perubahan Bahasa Cina dalam Linguistic Landscape diJakarta'として公刊した。
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Research Products
(2 results)