2009 Fiscal Year Annual Research Report
現代スペクタクル映画におけるCGI表現に関する映画史横断的研究
Project/Area Number |
20720037
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
石田 美紀 Niigata University, 人文社会・教育科学系, 准教授 (70425007)
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Keywords | CGI / 身体 / 表象 / アニメーション / 映画史 / 美学 |
Research Abstract |
現在、CGI技術はSF、ファンタジーをはじめ現実世界に実在しない対象を描くジャンルに多用されているが、 これらの映画表象における実在物と非実在物の関係は、二項対立的ではけっしてない。 とりわけ、21世紀に入って頻繁に生じている俳優の実在身体がCGIのテクスチュアを纏う事態は、現行のCGIを考える上で避けては通ることができない重要なトピックである。 本年は、CGIと身体表現の問題に焦点を絞り、実写における身体との相違と相似を考察するべく、以下の主題を中心に歴史的な軸にしたがって、作品および文献調査を中心に行った。 1・1910年代のイタリア・スペクタクル映画における身体表象と群衆表現 2・CGIの本格的導入前夜である90年代初頭のSF/歴史映画(ジェイムズ・キャメロン『ターミネーター2』(1991)、ロバート・ゼメキス『フォレスト・ガンプ/一期一会』(1992)、スティーヴン・スピリバーグ『ジュラシック・パーク』(1992))における身体表現 3・映画におけるCGI導入と並行して隆盛したコンピューターゲームにおける実在俳優とCGIの結合 とりわけ、3については、表象文化論学会第4回大会におけるパネル「ポスト・ミディウム・エステティク」において発表「実写・アニメーション・身体-モーション・キャプチャーを中心に」を行い、他のパネル参加者との討議を行うことで、 今後の研究にとっての有効な示唆を得た。
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Research Products
(1 results)