2012 Fiscal Year Annual Research Report
二十世紀アイルランドにおける英語文学とアイルランド語文学の相関関係
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20720075
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Research Institution | Hiroshima City University |
Principal Investigator |
池田 寛子 広島市立大学, 国際学部, 准教授 (90336917)
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Project Period (FY) |
2008-04-08 – 2013-03-31
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Keywords | アイルランド文学 / アイルランド語 / 英語文学 |
Research Abstract |
本研究は、20世紀アイルランドを中心にマイナー文学としてのアイルランド語文学と、高い評価を得てきたアイルランドの英語文学の相関関係を追及しつつ、アイルランド語文学の立場から英語文学を照射する可能性を探る試みである。アイルランドの歴史や社会の状況と、アイルランド語文学の伝統を踏まえた上で、アイルランドの英語作家たちの作品を新しい角度から読み込むことを目的としている。今年度はその成果を2つのシンポジウムで発表し、次年度のシンポジウム発表の準備を進めた。 2012年6月2日に中国四国イギリス・ロマン派学会第34回大会において「アイルランド文学とアイルランド語の伝統」というテーマでシンポジウムを開催し、オーガナイザーを務め、パネラーの一人として研究発表を行った。このシンポジウムでは 「アイルランド文学とアイルランド語の伝統」 をテーマに、アイルランドにおけるアイデンティティと言語の関係、二つの言語の断絶と交わり、英語文学とアイルランド語文学の相関関係を考えるための視座と手がかりを提示し、参加者と議論を深めた。発表内容を加筆修正し「リアダンとクリシルの物語を貫く喪失の痛み - アイルランド語詩と英訳の比較から読み取る翻訳の『創造性』」という論文を完成させた。 2012年10月7日のイアシル・ジャパンIASIL-JAPAN(国際アイルランド文学学会)のシンポジウムTo Irelands, I: Odysseus, Gulliver, Oisinで発表し、イェイツの作品『オシーンの放浪』におけるアイルランド語の伝統の変容の意味を検証した。2013年5月25日の日本英文学会のシンポジウム「環大西洋の脱植民地詩学」における「W.B.Yeatsとアイルランド語文化・文学の伝統の変容」の発表準備を進めた。8月のアイルランドでの調査と資料収集で入手した文献や資料を精読し、活用した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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