2008 Fiscal Year Annual Research Report
20世紀と21世紀のフランス現代文学を通して見た日本文化について
Project/Area Number |
20720089
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
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Keywords | フランス文学 / 比較文学 / 文学一般 / 文学論 / 美学 |
Research Abstract |
本年度は、21世紀のフランス現代文学における日本文化の関わりを中心に研究を進めてきた。具体的な活動として、4月の初めから、9月26日と27日に立教大学で開催される、国際学会「ミシェル・ビュトール、境界にて-移動の芸術-」の企画準備に取りかかった。主催者としてまた、学会実行委員として、他の実行委員とともに連日意見の交換を重ねてきた。同学会では、研究発表とともに、ビュトール氏と作家の絲山秋子氏の特別講演、そしてビュトール夫妻の対談の司会も努めた。この学会は連日50名から60名、特別講演においては100人以上の聴講者が集まり、文学専門誌のみならず、新聞にも特集され、大成功を収めたと評価されている。具体的な成果としては、雑誌『早稲田文学』編集者の迅速な仕事により、講演会での発表の一部が、12月に発行された『早稲田文学』に、「『失われた横顔』の自画像、あるいは日本女性のような作家の小さな肖像(抄)」と題され載せられている。11月9日には、日本フランス語フランス文学会の2008年度秋季大会(於岩手大学)ではワークショップのコーディネーターを努め、パネリストとしてFrangois Bizet氏(青山学院大学助教授)、森田秀二氏(山梨大学教授)、小川美登里氏(筑波大学準教授)らを迎え、「なぜ映画を教えるのか? 」をテーマとして、活発な議論を展開した。また、12月25日から29日まで、サンフランシスコで開催された、現代言語学会の「ポール・クローデルと音楽」と「ポール・クローデルと極東」という二つの討論会に参加し、その成果は、現在執筆中である、フランコフォニーの作家と日本の関係についての本の第一章で論じられている。
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Research Products
(1 results)