2010 Fiscal Year Annual Research Report
東アジア圏における中国古典小説の現代的意義と価値について
Project/Area Number |
20720097
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
上原 徳子 宮崎大学, 教育文化学部, 講師 (50452917)
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Keywords | 中国文学 / 古典小説 / 東アジア |
Research Abstract |
前年度から引き続いて、研究代表者が産休・育休を取得したため、計画は前年度未終了の部分を引き継ぐ形で行われた。 これまでの調査で古典小説が中国の高等教育の中で扱われている現状を知ったため、具体的に一つの作品を取り上げ、それがどのように読まれているのかを8月の中国古典小説研究会大会における発表で考察した。これは、先に映画素材として用いられたものと同一のものであり、それについて論文を執筆済みであったため、一つの作品を多角的に考察するよい例となった。教科書中での古典小説の扱いについてはこれまで考察はほとんどなく、新しい視点での発表といえる。ただし、現段階では資料が十分とはいえず、今後、さらに調査を進める必要がある。 また、この発表を受け、この作品(「杜十娘怒沈百宝箱」)をさらに深く考察するため、台湾での発表では、日本及び中国での翻案状況について考察した。日本の江戸時代にすでに翻案小説がある上に、中国人による英語による翻案作品も存在している。その点から多言語・多文化のなかでの古典小説の存在を確認できた。この小説については、さらに考察を続ける必要があると考えられる。 なお、このほかに、中国語で投稿した中国古典小説にかんする考察が雑誌に掲載された。日本にある版本も考察に加えており、本研究の基礎的部分と関連がある。 また、研究所年度より、古典小説作品の現代東アジア社会での需要と消費の現状をみるために、映画やドラマ等の収集をしていたが、今年度まで判明したものはすべてデータを入力済みである。計画に従い、最終年度はHP等、なんらかの形でこれを発表し、公開する。
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