2009 Fiscal Year Annual Research Report
権威主義的人格傾向が司法の市民参加に及ぼす影響についての研究
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20730003
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Research Institution | National Graduate Institute for Policy Studies |
Principal Investigator |
藤田 政博 National Graduate Institute for Policy Studies, 政策研究科, 准教授 (60377140)
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Keywords | 権威主義 / 人格特性 / パーソナリティ / 尺度 / 司法参加 / 裁判員制度 / 質問紙調査 / 法と心理学 |
Research Abstract |
威主義的人格傾向と裁判員裁判についての昨年度の成果も踏まえ、2009年4月に『裁判員制度と法心理学』をぎょうせいより出版した。本書では、南山大学法学部の岡田准教授、北海道大学文学部の仲教授とともに編著にあたり、編集と3つの章の執筆にあたった。その中の1章を「権威主義的パーソナリティと裁判員制度」と題して執筆し、両者の関係について論じた。また、2009年4月出版の『法社会学の新世代』(有斐閣)では、「権威主義的・集団主義・社会的勢力認知尺度と司法制度に対する態度」として1章を執筆し、本研究の成果を踏まえた結果を発表した。 2009年8月には日本心理学会で「裁判員制度をめぐる法心理学」というタイトルでワークショップを企画し、本研究の成果を踏まえた企画・発表を行った。 これらの発表は、日本では未だ「法と心理学」やそれに伴う人格と司法参加傾向に関する科学的研究の存在を広く知らしめるとともに、権威主義と陪審・参審に関して欧米でも直接には取り扱われていないテーマを発表するという意義のあるものであった。 また、2009年終りから、権威主義的パーソナリティ尺度とBigFive等の一般的性格特性に関するインターネット調査を行い、1500人以上の回答を得た。これは研究計画の2年目の質問紙調査に当たる。これによって権威主義的パーソナリティ尺度の特性と他の性格特性との関連性の分析行い、3年目の成果として発表する予定である。
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Research Products
(7 results)