2008 Fiscal Year Annual Research Report
上場会社における取締役等の民事責任制度の機能とそのあり方に関する研究
Project/Area Number |
20730079
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Research Institution | Kanagawa University |
Principal Investigator |
和田 宗久 Kanagawa University, 法学部, 准教授 (60366987)
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Keywords | 会社法 / 金融商品取引法 / 取締役 / 役員 / 民事責任 / コーポレート・ガバナンス / イギリス法 |
Research Abstract |
本年度 (平成20年度) は、どのような場合に公開型株式会社 (とくに上場会社) の取締役、執行役、監査役、および会計監査人 (監査法人・公認会計士) などに民事責任を課していくべきかということを考えていく上で前提となるガバナンス制度について、現行制度の分析・検討を主にヒストリカルな側面から行った。 比較法的な観点からの分析・検討については、当初、主にアメリカの上場会社の取締役等の民事責任に関する調査・分析を行う予定であったが、イギリスにおいて、2006年会社法により、不実開示に関する証券等の発行会社の民事責任に関する規定が金融サービス市場法 (Financial Service and Market Act 2000) に90A条として入れられ、かつ、同90B条により、具体的な規定を策定する権限が財務省 (HM Treasurv) に与えられていたところ、実際にそうした規定を定める動きが英国財務省においてみられたことから、まずは、その詳細な動向を把握すべく、英国出張 (英国財務省およびビジネス企業規制改革省へのインタビューなどを含む) などにより、情報収集を行った。本研究の主要な目的は、会社役員等の民事責任のあり方であるが、それを考えていく上では、「会社自身」の責任のあり方との関連も常に意識する必要があると思われる.その意味では、イギリス法に関する情報収集は、本研究の遂行において、非常に重要な材料を得る機会となった.また、英国出張においては、現在における株主代表訴訟 (Derivative Suit) 制度の現状、同制度についても調査を行い、行政機関や実務家の考え方・スタンスについて有益な示唆を得ることができた。 次年度においては、本年度に行った調査等をベースに、イギリス法のさらなる分析を進め、併せて、アメリカ法についても調査・分析を行っていきたいと考えている。
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