2011 Fiscal Year Annual Research Report
インド・アッサム州における先住民族運動-ボド領域自治県発足を中心に-
Project/Area Number |
20730355
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Research Institution | Meiji Gakuin University |
Principal Investigator |
木村 真希子 明治学院大学, 国際平和研究所, 研究員 (90468835)
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Keywords | 南アジア研究 / エスニシティ / 先住民族 / 自治権運動 / 社会学 |
Research Abstract |
今年度は研究最終年にあたるため、最後のまとめのためにボド自治県評議会関係者や政府関係者などから、全体の状況についての聞取りを行い、フィールド調査の結果との比較・検討を行なった。ボド領域自治県下では、教育、言語、文化の保護などの点で目覚しい発展があり、自治評議会下でボド民族出身者が要職に就いて地域密着型の政策を主導するなど、一定の成果は見られる。しかし、森林や土地政策でボド民族よりの政策が見られ、特に国内避難民に対する政策は他民族に対する差別的な対応があるなど、自治評議会の機能の問題点が明らかとなった。 こうした研究成果を、国内のさまざまな研究会、学会大会で発表した。セミナー「南アジアの地域紛争と平和構築」広島大学南アジアの宗教紛争科研、HiPeC学内研究会共催、NIHUプログラム龍谷大学現代インド研究センター2011年度第2回州政治研究会、2011年度アジア政経学会全国大会などで、それぞれ平和構築やインドの州政治、暴力といった問題と関連付け、ボド協定とボド自治評議会、そしてインド政府の北東部民族紛争対策を評価した。また、International Journal of South Asian Studiesに"Ethnic Conflict and Violence towards Internally Displaced Persons : A Case-Study of Bodoland Movement and Ethnic Clash"論文を投稿し、掲載が決定し、英語での研究成果発表も行なった。
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Research Products
(7 results)