2008 Fiscal Year Annual Research Report
「写真キャプション評価法」を用いたケア場面における職員の「気づき」の研究
Project/Area Number |
20730376
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Research Institution | Bunri University of Hospitality |
Principal Investigator |
影山 優子 Bunri University of Hospitality, サービス経営学部, 専任講師 (60453461)
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Keywords | 気づき / 高齢者介護 / ケア場面 / 介護職員 / 気づきカード / 業務改善 / ケアの見直し / 介護の専門性 |
Research Abstract |
1. 業務・ケア改善を目的とした個別ケース研究 (1)Kホーム(高齢者ケアホーム・宅老所)における業務改善への活用 7〜9月にかけての幹部ヒアリング、事業所の現状把握の後、10月〜12月にかけて、気づきカードの作成と回収を行った。回収されたカードは計65枚であった。次に、各自の「気づき」の背景や思いを把握するため、カードの作成に関わった16名の職員に対して個別のヒアリングを実施し、ケア、仕事に対する思いを聞き取った後、カードについての説明を求めた。ヒアリング終了後、全体勉強会を開催し「気づき」の共有を行った。 (2)J園(高齢者デイサービス)における利用者理解への活用 一人の利用者に対する日々の「気づき」を職員が各自カードに書きため、それを月に1度の勉強会で報告し合う方法で職員間の「気づき」の共有を行った。 2. 介護職員の「気づき」の特徴と介護に対する意識の関係に関する研究 長野県、新潟県内にある介護現場で働く職員(計271名)に、業務の中で捉えた「気づき」をカード(写真+コメント)化してもらうよう依頼し回収した。収集できたカードは、89枚であった。同時に、職員に対して、介護に対する考え方(介護観)や自職場に対する意識を測定する質問紙調査を実施した。 上記の研究は平成20年度末の時点において、詳細な分析は完了していないが、介護現場で働く職員の「気づき」の特徴及び傾向を定性・定量的に、二側面から把握するためのデータ収集を行うことができたことは、介護の専門性について検討するうえで非常に有意義であると考えられる。
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