2009 Fiscal Year Annual Research Report
「写真キャプション評価法」を用いたケア場面における職員の「気づき」の研究
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20730376
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Research Institution | Bunri University of Hospitality |
Principal Investigator |
影山 優子 西武文理大学, サービス経営学部, 専任講師 (60453461)
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Keywords | 気づき / 高齢者介護 / ケア場面 / 介護職員 / 気づき / 業務改善 / ケアの見直し / 介護の専門性 |
Research Abstract |
1.R園(特別養護老人ホーム)をフィールドとした取組 昨年度までの研究対象であった、Kホーム利用者の認知症症状悪化に伴う病院入院により研究の継続が困難となったため、平成22年度は対象施設をR園に変更して実施した。 1)ケース検討への活用 利用者理解のためのケース検討会を計3回実施した。検討対象とする利用者は職員が「関わり方に困っている利用者」として実施した結果、職員が記入した気づきカードは、全検討会を通して計856枚収集された。検討会では事前にこれらのデータを行為・内容別にカテゴリに分けておいたものを職員に提示し、お互いの気づきを相互に確認してもらうと同時に、自分が気づかなかった視点、知らなかったことなどについて、なぜそうであったのかを検討してもらった。これらの検討会を通して対象者に対する見方や理解が深まり、日々のケアにおける関わりの改善や工夫が見られた。 2)収集された気づきカードの分析 収集された計856枚の気づきカードに書かれた職員の記述内容をカテゴリ分類し、Kホーム職員全体と職員ごとの気づきの傾向について検討した。これにより、立場や経験年数、職種によって気づきの視点が異なる傾向がみられた。また、回数を重ねることによる気づきの視点の変化の詳細については、1年間の取り組みであったため、今後の継続した取り組みが必要となるが、昨年度フィールドとしたJ園同様、職員の「気づき方」には時系列による4段階の変化が見られることが示唆された。
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