2010 Fiscal Year Annual Research Report
精神障害者施設と地域との良好な関係形成に向けた施設コンフリクトの実証的研究
Project/Area Number |
20730390
|
Research Institution | Kansai University of Welfare Sciences |
Principal Investigator |
野村 恭代 関西福祉科学大学, 社会福祉学部, 講師 (10461188)
|
Keywords | 地域福祉 / 施設コンフリクト / 合意形成 / 精神障害者施設 / 精神保健福祉 |
Research Abstract |
本研究の目的は、精神障害者施設における施設コンフリクト発生が大きい地域と施設コンフリクト発生が小さい地域の外部環境を明らかにすることである。そのために、複数箇所の具体的地域を取り上げ、施設コンフリクトにかかわる地域間の社会的要因について比較する。特徴的な地域性を有する複数の地域を比較することにより、精神障害者施設のみならず、いわゆる「迷惑施設」として認識されることの多い障害者施設が地域住民と良好な関係を築いていくための条件や可能性について解明することを試みる。 上記の研究目的に基づき、平成22年度は、全国精神障害者施設地域生活支援協議会の協力を受け、「精神障害者施設と地域との関係性に関するアンケート調査」を実施した。調査対象施設は、全国精神障害者地域生活支援協議会に加入している全施設である。また、アンケート調査と並行して、3箇所の施設(山口県岩国市、高知県高知市、沖縄県うるま市)の施設関係者および地域住民に対し、インタビュー調査を実施した。 さらに、アンケート調査およびインタビュー調査の分析結果に関し、学会や研究会で報告を行った。また、研究成果は論文執筆にまとめた。 平成23年度は、これまでに実施した調査から得られたデータを理論化する予定である。さらに、継続してフィールドワークを行い、地域側の要因を明らかにするための補完調査として、地域住民を対象としたアンケート調査を実施したい。また、この4年間の成果を博士論文として執筆する予定である。
|