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2008 Fiscal Year Annual Research Report

非可換調和振動子のスペクトルゼータ関数の特殊値とモジュラー形式

Research Project

Project/Area Number 20740021
Research InstitutionUniversity of the Ryukyus

Principal Investigator

木本 一史  University of the Ryukyus, 理学部, 助教 (10372806)

Keywords非可換調和振動子 / スペクトルゼータ関数 / モジュラー形式 / 多重ゼータ値
Research Abstract

本研究は、非可換調和振動子と呼ばれる常微分方程式系から定義されるスペクトルゼータ関数の特殊値の計算、および特殊値の記述の際に現れるアペリ型数列の背後にあると予想されるモジュラー性を明らかにすることを主たる目的とする。本年度に行った主な研究内容と実績は以下の通り :
[1]高次のアペリ型数列に付随して現れる多重ゼータ値とその一般化(愛媛大の山崎義徳との共同研究) :
一瀬・若山によるスペクトルゼータ関数の(s=2, 3における)特殊値の記述の際に必要とされたアペリ型数列の自然な一般化として、高次のアペリ型数列が定義される。この高次アペリ型数列の計算において(符号付きの交代的な)多重ゼータ値の類似物が自然に生じるが、それらをさらに(1の幕根を用いて)一般化した多重和について(1)指数が等しい場合に母関数公式を与え、(2)特に一般化する前の交代多重和の値を具体的に決定した。この結果を論文としてまとめた(雑誌に掲載)。
[2]高次のアペリ型数列の合同関係式、母関数の微分方程式 :
高次のアペリ型数列の母関数の微分方程式およびそれらのなす階層構造について得られていた結果を整理し、また新たな合同関係式およびいくつかの新しい合同関係式の予想を付加した形で論文としてまとめた(投稿中、arXiv : 0901.0658で公開中)。
[3]スペクトルゼータ関数の特殊値の一般的な計算 :
スペクトルゼータ関数の正整数点における値を一般的に計算した(原理的には計算可能な代数関数の積分としての表示を与えた)。ただしその表示は一般には非常に複雑である点、一瀬・若山や落合が与えたような微分方程式の解を用いた積分表示や特殊関数による表示は得られていない点など改善の余地がある(投稿準備中、arXiv : 0903.5165で第一稿を公開中)。

  • Research Products

    (1 results)

All 2009

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results)

  • [Journal Article] A variation of multiple L-values arising from the spectral zeta function of the non-commutative harmonic oscillator2009

    • Author(s)
      K. Kimoto and Y. Yamasaki
    • Journal Title

      Proceedings of the American Mathematical Society 137

      Pages: 2503-2515

    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2010-06-11   Modified: 2016-04-21  

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