2009 Fiscal Year Annual Research Report
脊椎動物胚の体軸形成過程における個体ゆらぎを含む反応拡散型システムの数理解析
Project/Area Number |
20740058
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
中口 悦史 Tokyo Medical and Dental University, 教養部, 准教授 (70304011)
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Keywords | 応用数学 / モデル化 / 発現制御 / 数理生物学 / 反応拡散系 / 非線形力学系 / ロバスト性 |
Research Abstract |
本年も昨年度に引き続いて,マウス胚の発生過程の個体ゆらぎを考慮した反応拡散型モデルの可能性について検討を進めた。左右軸形成以前の段階にも目を向け,大阪大学生命機能研究科・濱田博司教授,同・中村哲也助教らと,彼らのマウス実験と連携しながら,データ解析,現象の理解とモデル化の可能性について議論を重ねた。個体ゆらぎのモデル化およびそれを含む反応拡散系の解析手法について,大阪大学情報科学研究科・八木厚志教授,関西学院大学理工学部・大崎浩一准教授らと情報交換を行った。あわせていくつかの学会や研究集会に出席し,さまざまな研究者と意見交換を行った。形態形成過程における個体・細胞・分子ゆらぎの制御については,本年度より所属する東京医科歯科大学教養部の服部淳彦教授らからも情報収集を行った。 形態形成過程ダイナミクスに関連して,走化性方程式の解の時間大域的存在の条件等について,前出の大崎准教授と共同研究を進めた。走化性方程式を構成する拡散項,走化性項,増殖・減衰項,誘引因子分泌項のバランスによっては,解が有限時間で爆発する可能性がある。どのようなバランスであれば爆発せずに時間大域的に解を構成できるか,その一部を明らかにし,目下投稿準備中である。また,前年度にまとめた,走化性方程式の風上型有限要素近似系に対するグローバルアトラクタのフラクタル次元評価に関する結果を,Journal of Mathematical Analysis and Applications誌にて公表,京都大学数理解析研究所研究集会にて講演した。
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Research Products
(2 results)