2008 Fiscal Year Annual Research Report
超高速酸化膜除去手法の開発に向けた減圧アーク陰極点の挙動軌跡解析
Project/Area Number |
20760188
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Research Institution | Musashi Institute of Technology |
Principal Investigator |
岩尾 徹 Musashi Institute of Technology, 工学部, 講師 (80386359)
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Keywords | アーク放電 / 陰極点 / 酸化膜除去 / 画像処理 / 3R / 高速度カメラ / 陰極点挙動 / プラズマ |
Research Abstract |
本研究は、減圧アーク発生電極とプラズマに特化した画像処理アルゴリズム、及び、超高速ビデオカメラを用いて、減圧アーク陰極点の挙動軌跡解析を行うものである。本年度は, 減圧アーク発生装置の陽極形状の改良と陰極部の絶縁強化やPIPアルゴリズムの改良を図った。具体的な結果を以下に示す。 1. 減圧下での実験では、除去処理中において、陰極点が瞬間的に陰極表面以外の場所に発生したり、絶縁カバーと試験片の隙間に入り込んだりすることがあるため、新しく減圧アーク発生装置の設計・製作を行い、本改良により実験成功確率を高めた。 2. PIPアルゴリズムの精度をさらに高め、陰極点の分裂や再結合時の検出も可能な基本アルゴリズムの作成を行った。また、陰極点の分裂や再結合時の検出ができるように、輝度情報に演算を加え、挙動軌跡算出の際の精度向上を図った. 3. 改良したPIPアルゴリズムの妥当性を検討するため、電流・電圧特性や陰極点の挙動軌跡等に関する実験を行い、画像処理結果と実験との比較を行った。結果として、画像処理結果と実験結果は良い一致をみた。ただし、個々の分裂や融合の現象に関する把握は可能となったが、現状では大量な画像の連続した軌跡算出には、アルゴリズムの不具合により精度が若干劣る結果となり、現象ごとに目視による確認が必要となるため、この改善が必要である。 4. 画像処理により、減圧アークは酸化膜とバルク表面の境界に発生することが示唆された。以上の成果は、論文誌、国際会議、研究会にて発表をした。
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Research Products
(5 results)