2009 Fiscal Year Annual Research Report
実用的なロバストゲインスケジューリング制御器設計法の開発
Project/Area Number |
20760287
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Research Institution | Japan Aerospace Exploration Agency |
Principal Investigator |
佐藤 昌之 Japan Aerospace Exploration Agency, 研究開発本部飛行技術研究センター, 研究員 (90358648)
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Keywords | 制御工学 / 機械力学・制御 / 航空宇宙工学 |
Research Abstract |
乱気流による事故を防止する飛行制御器設計に応用可能な「実用的なロバストゲインスケジューリング制御器設計法」の開発を最終目標に,平成21年度は,multiple slack variable法を適用したGain-Scheduled(GS)状態フィードバック制御器の設計法を開発した.しかし,Lyapunov変数とフィードバック制御器のパラメータ依存性を独立に指定することは依然として非常に困難であった.一方,オープンループシステムの設計(例えば,逆システムやフィルタ設計)では,Lyapunov変数と設計する制御器のパラメータ依存性を一部独立に指定することは可能であり,多項式依存型Lyapunov変数を用いたパラメータaffineなGS制御器の設計法を提案した. 現在までに提案されているGS制御器の設計法の多くが,スケジューリングパラメータは誤差なく入手可能であると仮定している.しかし,この仮定が成り立つことは現実にはほとんどなく,観測されたスケジューリングパラメータの観測誤差等の不確かさに対してロバストな制御器を設計する方法の必要性が高い事が分かった.そこで,システムのパラメータ依存性に関連する緩和はmultiple slack variable法を,スケジューリングパラメータの不確かさについてはscaling行列を用いた,パラメータ非依存Lyapunov関数を用いたロバストGS制御器の設計法に取り組み,H∞制御問題に対する状態フィードバック制御器の設計法を提案した.また,その方法を発展させ,パラメータ依存Lyapunov関数を用いたH2制御問題およびH∞制御問題に対する制御器設計法を考案した. また,乱気流による事故を防止する飛行制御器を設計する際に重要な設計仕様を推定する有効な方法として,乱気流による揺れの抑制可能性をモデル予測制御による求める方法も考案した.
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Research Products
(6 results)