2008 Fiscal Year Annual Research Report
建物情報モデリングによるデジタル環境設計ツールの開発
Project/Area Number |
20760392
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Research Institution | Tohoku Institute of Technology |
Principal Investigator |
許 雷 Tohoku Institute of Technology, 工学部, 講師 (40367115)
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Keywords | 建物情報モデリング / IFC / デジタル / 環境設計 / データベース / 3次元CAD / 空調負荷 / ツール |
Research Abstract |
建築設計において各専門間のコラボレーション、特に意匠設計、設備設計の連携に着目し、建物の設計において、建物情報モデリング(Building Information Modeling、略称BIM)により、デジタル環境設計ツールを開発する。サスティナブルデザインへのニーズに応え、より効率的、より高品質な設計の実現を目指している。そこで、本研究では、CADアプリケーションに依存しない、建物情報モデリング(BIM)の国際標準仕様であるIFC(Industry Foundation Classes)規格を活用し、建築意匠・設備設計が一体となったデジタル環境設計手法を提案する。空調負荷、エネルギー消費量、CO_2排出量など環境影響評価指標の自動計算などを実現し、建築分野におけるCO_2排出削減を目的とする。 昨年では、3次元CADソフトを利用し、IFC形式で建築モデルを構築した。そして、IFC2x3バージョンの仕様に基づいて、建築3D図面から建物部位、部材(部屋・壁・窓・扉・柱・梁・屋根・スラブ等)の長さ、面積、体積、及び壁の方位、部材情報などを抽出し、手間をかけずにワンボタンで建築材料の自動集計ができた。また、建材価格テータ、工事歩掛データ、建材製造時のエネルギー原単位及びCO_2排出量等の環境性能データを整理し、建材環境性能データベースを構築した。さらに、プログラミングによりIFC形式の建築デジタル図形データと建材環境性能データベースをリンクさせ、建築部位、部材と建材環境性能データベースの連携ができた。 その他に、空調負荷計算用建物情報を解析し、デジタル空調負荷計算ツールのコンセプトを提案した。今後は、建物所在地の気象データと連携し、汎用性のある空調負荷自動計算ツールの開発を目標としている。
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