2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20760584
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Research Institution | National Institute for Fusion Science |
Principal Investigator |
秋山 毅志 National Institute for Fusion Science, 大型ヘリカル研究部, 助教 (80370138)
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Keywords | Dispersion干渉計 / 振動補正 / 光弾性変調器 |
Research Abstract |
核融合プラズマにおいて、電子密度は装置運転だけでなく、物理解析においても最も重要なパラメータの1つである。しかし、昨今のプラズマの高密度化・装置の大型化により、現在密度計測で主流の選赤外レーザー干渉計ではフリンジジャンプと呼ばれる計測ミスが大きな問題となりつつある。また、フリンジジャンプの問題の少ない短波長レーザー干渉計では、機械振動による計測誤差が問題となる。そこで本研究では、シンプルな光学系でありながら、機械振動の影響を受けず、フリンジジャンプが無い「Dispersion干渉計」を高性能化させる。 Dispersion干渉計において、計測精度やシステムの安定性を決める重要な光学素子として、非線形光学結晶がある。Dispersion干渉計はレーザー光の基本波と、非線形光学結晶で発生させた2倍高調波の混合波を探査光とするが、2倍高調波の発生効率は0.1%以下と非常に小さいため、入念な材質の選定や結晶サイズの決定、光学設計が必要である。20年度においては、使用する炭酸ガスレーザーの出力、結晶の非線形係数、結晶のレーザーパワーの吸収による温度上昇等から非線形結晶の最適化を行い、結晶長15mmのAgGaSe_2を用いることにした。この非線形結晶と近年感度の向上したペルチェ素子冷却式赤外検出器を用いることで、既存の炭酸ガスレーザーの出力7.5Wで2倍高調波の検出が十分可能であり、本課題で提案している高精度位相抽出方法の検証実験が可能であるという見通しを得た。計測上の問題として、非線形結晶でのウォークオフや、プラズマ中での屈折角の違いにより、基本波と2倍高調波の光軸が分離してしまうことが懸念された。これに対し、いずれの効果による光軸のズレもレーザー光半径と比較して十分小さく、無視できることを数値的な検討により、明らかにした。
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Research Products
(3 results)