2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20760584
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Research Institution | National Institute for Fusion Science |
Principal Investigator |
秋山 毅志 National Institute for Fusion Science, 大型ヘリカル研究部, 助教 (80370138)
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Keywords | Dispersion干渉計 / 振動補正 / 光弾性変調器 |
Research Abstract |
核融合プラズマにおいて、電子密度は装置運転だけでなく、物理解析においても最も重要なパラメータの1つである。しかし、昨今のプラズマの高密度化・装置の大型化により、現在密度計測で主流の遠赤外レーザー干渉計ではフリンジジャンプと呼ばれる計測ミスが大きな問題となりつつある。また、フリンジジャンプの問題の少ない短波長レーザー干渉計では、機械振動による計測誤差が問題となる。そこで本研究では、シンプルな光学系でありながら機械振動の影響を受けず、フリンジジャンプが無い「Dispersion干渉計」を、位相変調を用いた手法で高精度化することを目的とする。 20年度に数値的に仕様を最適化した結晶長15mmの非線形光学結晶AgGaSe_2を用い、連続発振の炭酸ガスレーザーで2倍高調波の生成を行い、プラズマ計測に十分な2倍高調波のパワーを得ることに成功した。これを用い、本課題で提案した光弾性変調器による位相変調を行い、変調強度比を利用してDispersion干渉計の位相抽出が正しくできるかどうか原理検証を行った。プラズマを模擬したウェッジ角付きセレン化亜鉛基板の位相変化を計測し、ウェッジ角を評価したところ、基板の製作精度の範囲内で一致する値が得られた。これにより、本手法による位相抽出の有効性を示すことができた。また、ピエゾ振動子付きミラーで機械振動を模擬し、計測に対する影響を調べたところ、機械振動は光学的にキャンセルされ、計測値に誤差をもたらさないことが確認できた。それにより、大型装置で十分な密度分解能である線電子密度±4×10^<17>m^<-2>が時定数1msで得られた。 以上の成果により、核融合装置において大がかりな除振設備を必要としない干渉計システムを確立することに成功した。
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Research Products
(2 results)