2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20760592
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
富田 英生 Nagoya University, 工学研究科, 助教 (20432239)
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Keywords | レーザー分光 / 同位体 / イオン源 |
Research Abstract |
本研究では、狭帯域・高繰り返し率Ti : Sapphireレーザーを用いた同位体選択的レーザー共鳴イオン化イオン源の開発により、高いビーム純度・高エミッタンス・高効率な不安定核ビーム生成を目指す。ここで用いるレーザーは、高繰り返し率で狭帯域の波長可変Ti : Sapphireレーザーであり、イオン化のための発振パルス同期およびこれを用いたイオン化スキームの開発を行うことを目的としている。 平成21年度は、注入同期チタンサファイアレーザーによるSi安定同位体のドップラーフリー2光子吸収共鳴イオン化分光に基づくを同位体選択的レーザー共鳴イオン化の実験的検証を行った。円筒状グラファイトを用いたオーム加熱原子源にてSi試料の原子化を行い、繰り返し率7kHzの注入同期チタンサファイアレーザーの2倍波(波長408nm、出力60mW、発振線幅40MHz)を入射した。原子源中で熱運動するSi原子のうち、レーザー方向に速度成分を持たないもののみが、レーザーを2光子吸収により共鳴励起・イオン化し、四重極質量分析計により分析された。その結果、レーザー波長を挿引すると、^<28>Si, ^<29>Si, ^<30>Si(天然存在比92%, 4.7%, 3.1%)それぞれの共鳴波長に一致した場合に同位体選択的なイオン化が行われることを確認され、3s^2 3p^2 ^3P→3s^2 3p4p ^3Pにおける同位体シフトはおよそ150MHz、スペクトル線幅は80MHzであることがわかった。これにより、数GHz程度の同位体シフトまたは同位体選択的多段励起・イオン化を行うことで、共鳴イオン化における同位体選択性として10^3が実現できる可能性が示された。
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Research Products
(5 results)
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[Presentation] Resonant Ionization Spectroscopy for Trace Isotope Analysis2009
Author(s)
Hideki Tomita, Christoph Mattolat, Thomas Kessler, Sebastian Reader, Seiji Sasada, Klaus Wendt, Yuki Higuchi, Takayoshi Muramatsu, Tetsuo Iguchi
Organizer
VIII International Workshop APPLICATION OF LASERS AND STORAGE DEVICES IN ATOMIC NUCLEI RESEARCH-Recent Achievements and Future Prospects-
Place of Presentation
Adam Mickiewicz University, Poznan, Poland
Year and Date
2009-06-24