2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20760606
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
王 暁峰 National Institute of Advanced Industrial Science and Technology, エネルギー技術研究部門, 産総研特別研究員 (40434899)
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Keywords | クロロフィル / 色素増感太陽電池 / 光電変換効率 / 光合成色素 / ポフリン / クロリン |
Research Abstract |
ワカメ由来のクロロフィルとその誘導体を用いた色素増感太陽電池の開発を行った。ワカメの中に存在しているクロロフィルc_2はポフリン骨格の色素として光吸収の範囲はクロリン骨格を持っているクロロフィルと比べて、比較的に狭くて、増感色素として使う時に高い光電流が出ない。今度はクロロフィルa誘導体を共同増感剤としてクロロフィルc_2太陽電池に使用した。その結果として、太陽電池の光電変換効率(η)は元の3.8%から5.4%まで30%以上増大した。この増大率は今までの多色素増感系を利用した太陽電池の中で最大となった。クロロフィル増感太陽電池の効率を更に高めるために、高効率クロロフィル誘導体の開発を行った。本作者2005年に発表したクロロフィル誘導体(Wang et al. Chem. Phys. Lett. 408 (2005) 409)の化学構造を基礎として合成した新しい色素は6.5%の高いη値を達成した。この値は同じ種類のクロロフィルの中で最も高いということが分かっている。この結果は研究成果の論文1に発表していた。そして、太陽電池の光吸収範囲を更に拡展するために、この色素の骨格をバクテリアクロリンにして、900nmまで吸収できる色素を合成した。新しい色素はルテニウム色素を比べられるような高い光電流が出ている、太陽電池の効率も更に高くなった。この結果は最近The Journal of Physical Chemistry Cに採択されて、研究成果の論文2に発表している。以上の研究結果は、3月にドイツで開催されたLight-harvesting processes 2009(LHP2009)と京都で開催された日本電気化学会第76回大会で発表済でした。これから、もっと高い効率のクロロフッィル色素の開発を目指している。
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Research Products
(4 results)