2009 Fiscal Year Annual Research Report
トカラ列島におけるクワガタムシ科甲虫相の形成史に関する研究
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20770069
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| Research Institution | Kyushu University |
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Principal Investigator |
細谷 忠嗣 九州大学, 大学院・比較社会文化研究院, 助教 (90467944)
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| Keywords | クワガタムシ科 / トカラ列島 / 生物地理学 / 遺伝的多様性 / 分散 |
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| Research Abstract |
火山活動によって形成されたトカラ列島各島嶼へのクワガタムシ科甲虫の侵入経路や侵入時期などを明らかにするために,前年度に引き続きトカラ列島の各島嶼およびその周辺地域における現地採集調査を行った.トカラ列島を管轄する十島村から調査採集許可を取得して,中之島,宝島,小宝島で現地調査を行い,分子および形態解析に用いる各種クワガタムシ科甲虫他のサンプル採集を行った.また,トカラ列島との比較を行うサンプル確保のために,本列島の南北に位置する地域のうち,南側に位置する沖縄諸島の沖縄本島,ならびに北側に位置する大隅諸島の三島村3島について三島村より調査採集許可を取得して調査を行ない,解析用の各種クワガタムシ科甲虫他のサンプル採集を行った.また,これらの調査の採集記録等の一部を学会誌等に発表した.
さらに,今年度までに採集した各種クワガタムシ科甲虫のサンプルを用いて,分子系統学的・分子集団遺伝学的解析と比較形態学的解析を行なった.分子系統学的・分子集団遺伝学的解析として,新たにトカラ列島とその周辺地域の各種サンプルのDNA抽出を行い,ミトコンドリアDNAの16S rRNA遺伝子の塩基配列を追加決定し系統解析を行なうとともに,トカラ列島の島嶼間の詳細な差異を検出するためのミトコンドリアDNAのチトクローム酸化酵素サブユニット1(COI)遺伝子についても塩基配列の決定を行なっている.核遺伝子領域についても,効率よく解析を行うことが可能な遺伝子領域の検討を行っている.比較形態学的解析として,各種の外部形態の計測を行い,各島嶼間の相違を検討している.
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