2009 Fiscal Year Annual Research Report
キャベツの物理的性状の把握と形態形成プロセスの解明
Project/Area Number |
20780182
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
福島 崇志 Mie University, 大学院・生物資源学研究科, 助教 (00452227)
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Keywords | キャベツセル成型苗 / 倒伏 / 曲げ剛性 / たわみシミュレーション |
Research Abstract |
セル育苗を主体に行うキャベツ栽培では,生育過程において発生する胚軸・茎の倒伏により,機械移植・収穫に不向きな形態を形成し移植・収穫ロスや作業効率の低下を招くことがある.本研究では,キャベツセル成型苗の倒伏に関する物理的性状の把握と,収穫期までの作物形態の形成過程を明らかにすることを目的とした. 苗の倒伏に対する硬さの指標として,材料固有の定数であるヤング率と材料断面形状により決まる曲げ剛性を用いた.同時に苗の形態パラメータを経時的に計測し比較した結果,育苗期においては,一定であるはずのヤング率の増大が確認された.加えて,育苗後期になるほど自重による苗倒伏の可能性が低くなることが明らかにされた.さらに,苗胚軸部の力学モデルを構築し,先に得られたパラメータより自重負荷時の胚軸のたわみをシミュレーションした結果,苗の倒伏が育苗中期で生じやすいことを理論的に明らかにした.また,移植時期の苗形状と収穫時期の茎形状を画像により比較するための栽培実験を行った結果,移植時期の苗形状が収穫時期の茎形状に概ね引き継がれる傾向が明らかになった.
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Research Products
(8 results)