2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20780207
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
伴 智美 Mie University, 大学院・生物資源学研究科, 准教授 (90378323)
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Keywords | 水牛 / 牛 / 脂質代謝 / レプチン |
Research Abstract |
これまでの試験から、水牛の血中レプチン、インスリンおよびコレステロール濃度が牛の二分の一から三分の一程度であることがわかっており、牛と水牛で脂質代謝に違いがあることが示唆されている。昨年度の実験では水牛および牛にグルコース、インスリンおよびノルアドレナリンを投与しその反応を調査したが、グルコースおよびノルアドレナリン投与では品種間に差は認められなかったが、インスリン投与ではインスリン感受性が水牛と比べて牛で低いことが示された。インスリン感受性の低下はヒトで肥満の進行に伴って増加し、脂質代謝と深くかかわっていることから、本年度の試験ではさらに牛と水牛の脂質代謝の違いを明らかにするため、脂肪細胞の数や大きさの品種間での違い、脂肪細胞でのレプチンや飽和脂肪酸を不飽和脂肪酸に変換する脂肪酸不飽和化酵素Stearoyl-CoA desaturase-1 (SCD-1)や肝臓でのコレステロール合成の律速酵素であるHMG-CoA reductaseなどのmRNAの発現量の品種問での違いを調べる目的で水牛と牛を用い4ヶ月間の肥育試験を行った。2月に肥育試験が終了し、と殺直後の動物から脂肪組織、肝臓などのサンプルを採取した段階であり、今後採取したサンプルの分析を行い、実験のまとめを行う予定である。
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