2009 Fiscal Year Annual Research Report
ニワトリのグレリン受容体ファミリーを介する消化管機能調節機構の解明
Project/Area Number |
20780211
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Research Institution | Nippon Veterinary and Life Science University |
Principal Investigator |
山本 一郎 Nippon Veterinary and Life Science University, 獣医学部, 助教 (00424763)
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Keywords | cDNAクローニング / ニワトリ / ウシ / Gタンパク共役型受容体 / GPR39 / モチリン / グレリン |
Research Abstract |
本研究はグレリン、モチリンというペプチドホルモンとそれら受容体の生理機能に着目し、両ホルモンの腸管調節機構の解明を目的とするものである。特にモチリンは消化管ホルモンとして腸のぜん動運動を制御するが、マウス・ラット等の齧歯類はこのモチリンが機能していないことからも、小型で汎用性に優れるニワトリはグレリン・モチリンを含めたグレリンペプチドファミリーの共役的な生理作用の解明に最適な実験動物である。前年度、ニワトリで得た新知見をもとに基礎獣医学上、重要なウシで同ホルモン受容体ファミリーの一つであるGタンパク質共役型受容体GPR39の遺伝子解析を行った。結果、グレリンおよびモチリン受容体と同様に7回膜貫通型受容体形状を保有していることが明らかになった。また他動物種と同じく、消化管において高いmRNA発現様式機構を有する事からも同様の生理作用を介している事が予想される。ウシGPR39遺伝子発現調節領域を用いたプロモーター解析によれば、他動物種と同様にHNF-1α、SP1、NF-E2、Oct-1、c-MybおよびNF-kappaB等主な調節因子として発現に関与している事が予想される。これら本申請課題の遂行により明らかにされた多くの知見は他動物種のグレリンペプチドファミリーの研究に大きく寄与するものである。
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Research Products
(7 results)