2010 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者介護施設における整容・美容ケアマネジメントシステムの構築
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20790387
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
平川 仁尚 名古屋大学, 医学部附属病院, 特任助教 (00378168)
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Keywords | 高齢者 / 訪問理美容 / 身だしなみ / ケアマネジメント / 整容 / 美容 / 職員教育 / 介護 |
Research Abstract |
高齢者の生活の質にとって、整容は重要である。日常的に身だしなみを整えておくことは、生活のリズムの形成、社交性や活動性の維持・向上に寄与する。しかし、整容に関する調査研究はもちろんのこと、具体的な実践報告も少ない。本研究は、医療・介護・美容分野の専門知識を集約・統合し、病院や高齢者介護施設における具体的な整容・美容ケアの指針を作成することを目的としている。本年度は、昨年度までに試作した「多職種参加型高齢者整容・美容ケアマネジメントガイド」を基に教育活動を展開した。具体的には、訪問理美容師向け教育プログラムの開発と看護・介護職員向け教育プログラムの開発である。前者については、理美容師向けに訪問理美容サービス提供の際に必要とされる知識や態度について教育するプログラムを開発し、NPO全国福祉理美容師養成協会との共催で本年度に2回実施した。ただし、このプログラムの効果に関しては今後の検討課題である。後者については、看護・介護職員を対象に理美容師による整容の専門的研修を行うことは病院や施設の高齢者の整容・美容ケアの質の向上に寄与するという仮説に基づいて、「多職種参加型高齢者整容・美容ケアマネジメントガイド」を教材として用いた講義と実習を介護老人保健施設1施設の職員29人に対して実施した(正味1時間)。学習効果の判定のため、本ケアマネジメントガイドの項目に沿って評価票を作成し、教育前評価と3週間後・12週間後のフォローアップ評価を実施した。その結果、3週間後と12週間後において、ドライヤーの使い方、スキンケアの仕方、鼻や耳のケアの仕方等について望ましい態度・技能の変容がみられた。つまり、本ケアマネジメント法は、短時間で長期的な効果が期待される高齢者の整容・美容ケア教育プログラムといえる。
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Research Products
(4 results)