2009 Fiscal Year Annual Research Report
局所麻酔薬の胎盤移行に対する蛋白結合および母児アシドーシスの影響
Project/Area Number |
20791099
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Research Institution | Hyogo College of Medicine |
Principal Investigator |
植木 隆介 Hyogo College of Medicine, 医学部, 助教 (10340986)
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Keywords | 胎盤移行 / 産科麻酔 / 局所麻酔薬 / 蛋白結合 / アシドーシス |
Research Abstract |
これまでの研究結果(蛋白フリーの灌流液を用いた4種類のアミド型局所麻酔薬の胎盤移行性の比較とアシドーシスの影響)をまとめた論文が掲載された。これにより、局所麻酔薬の胎盤移行性において、pKaで規定される非イオン化型の割合が、大きく影響することが明らかとなった。 現在、2種類(リドカイン、ロピバカイン)の局所麻酔薬の胎盤移行性について実験を行っている。具体的には、アルブミン製剤、FFPを灌流液として、蛋白結合(局所麻酔薬が高い結合性を持つとされるα1-acid glycoproteinがFFPには含有)および、灌流液のpH変化(アシドーシスのステージを作成)に焦点を当てたプロトコールで実験に取り組んでいる。得られる胎盤数の問題なとから、未だ十分な解析を行える例数ではないが、今後さらに実験を継続していく予定である。これによって、テーマである蛋白結合とアシドーシスの2つの要因が実際の局所麻酔薬の胎盤移行性に与える影響について検討していく。また、本研究を行って得られた経験としては、蛋白含有の灌流液(アルブミン,FFP)は潅流液として、これまでの蛋白フリーのものと比較して、粘性が高いためか、実験中に胎児側毛細血管の目詰まりを生じやすい傾向があり、胎児側血管のモデル作成(カニュレーション)時に以前にもまして、いい状態のモデルを作ることが重要であると考えられた。さらに、これまでの経験から、胎盤小葉モデルでは、血流のシャントや胎盤のviabilityの問題のためか、必要な胎児静脈側サンプルを得られる率(成功率)に限界があるため、慎重に例数を増やしていく予定である
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Research Products
(1 results)