2008 Fiscal Year Annual Research Report
子宮内膜におけるSide population cellの役割と着床不全
Project/Area Number |
20791146
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
兵頭 慎治 Ehime University, 大学院・医学系研究科, 助教 (80380244)
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Keywords | Side population cell / 子宮内膜 / Estrogen / Progesterone |
Research Abstract |
1. 子宮内膜損傷モデルマウスを用いた子宮内膜再生に伴うSP cell発現の変化。 Balb/c雌マウスの腹腔内にLPSを投与し, 時間経過に伴う子宮内膜の変化をHE染色によって観察した結果、LPS投与6時間後には子宮内膜の損傷が確認され、16時間後には再生が始まっていた。また、抗BRCP1抗体を用いた免疫染色によって子宮内膜におけるSP cellの分布状態を観察したところ間質内ではLPS投与前にわずかであったSP cellが6時間後に急増していた。一方、上皮内ではLPS投与前にはSP cellを認めなかったが12時間後にはわずかにその存在が認められた。次に上述のモデルマウスから時間毎に子宮を摘出して子宮内膜を採取, さらに上皮と間質に分離の後Hoechst33342にて染色し、その後Hoechst33342を強く細胞外に排出する細胞をSP cellとしてflow cytometryを用いて測定したところ、間質細胞でのSP cellの増加はLPS投与後6時間でピークとなりその後漸減した。一方上皮細胞ではLPS投与後漸増し、12時間後にピークとなった。 2. 子宮内膜再生の過程に卵巣ホルモンはどのように関与しているのか Balb/c雌マウスの卵巣を摘出した後, EstradiolおよびProgesteroneを投与し、子宮内膜におけるSP cellの変化を検討したところEstradiol単独投与群において6時間後をピークにSP cellが間質内および上皮内で増加した。この増加作用はProgesteroneによって抑制された。これらの結果から、子宮内膜におけるSP cellはEstrogenによって制御されている可能性が示唆された。
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Research Products
(1 results)