2008 Fiscal Year Annual Research Report
骨芽細胞の分化におけるRNA Helicase A-Osterix相互作用の役割
Project/Area Number |
20791340
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
岡村 裕彦 The University of Tokushima, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (20380024)
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Keywords | Osterix / RNA Helicase A / 骨芽細胞 / 相互作用 |
Research Abstract |
Osterixは骨芽細胞の分化に必須の転写調節因子であり、骨形成に必要な多数の蛋白質の発現を調節している。質量分析法にて同定したOsterix結合因子RNA Helicase A(RHA)が骨芽細胞とOsterixの機能に果たす役割について調べた。マウス骨芽細胞MC3T3-E1においてRNAi法を用いてRHAの発現を抑制し、細胞から蛋白質とmRNAを回収し、ウエスタンブロット法とリアルタイムPCR法を用いてALPやオステオカルシン等の骨分化マーカーの発現を調べた。また、タイプIコラーゲンプロモーターを含むルシフェラーゼベクターを作製し、ルシフェラーゼアッセイを行った。 1. Osterix, RHAとも培養日数に伴い発現が上昇し、10日でピークを迎えた後減少した。 2. OsterixはRHAのC末に存在するRNA結合ドメイン部に結合する。 3. RHAの発現抑制に伴い骨分化マーカーの発現低下が認められた。 4. RHAの発現抑制に伴いタイプIコラーゲンプロモーターに関する転写活性が低下した。 以上の結果より、RHAはOsterixとの相互作用を介して骨分化マーカーの発現を制御することにより、骨芽細胞の分化を促進する働きを持つことが示唆された。
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