2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20791484
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Research Institution | Asahi University |
Principal Investigator |
伊藤 範明 Asahi University, 歯学部, 助教 (40434500)
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Keywords | 低出力超音波 / 破骨細胞 / メカニカルストレス / 細胞骨格 |
Research Abstract |
骨髄細胞からM-CSFとRANKLを用いて破骨細胞へ誘導を行い, 低出力超音波パルス(以下LIPUSと略す)の照射が吸収系への影響を検討することを第一の目的として実験を行った。UPUS照射の影響が細胞にどう関与するかを検索するために, 破骨細胞前駆細胞での接着因子(オステオポンチン : OPNおよびCD44)への影響, 破骨細胞前駆細胞から成熟破骨細胞に分化する際の酒石酸耐性酸性ホスファターゼ(以下TRAPと略する)活性への影響およびLIPUS照射による細胞応答が細胞骨格に関与すると考え細胞骨格への影響を検討した。その結果, 細胞分化の過程におけるOPNの産生量の経時的変化はLIPUS照射群および非照射群とも同様に推移したが, CD44の接着因子の蛍光観察においては, LIPUS照射群の方が細胞内部およびその周囲にCD44の標識を多く観察できた。また, TRAP活性においても経時的に同様の変化を示した。LIPUS照射が破骨細胞に与える影響として正常な細胞分化の過程を逸脱しないことが分かった。さらに, 細胞骨格の重合を阻害するサイトカラシンDを用いてHPUS照射が細胞骨格に与える影響を検討した。重合阻害を解除すると同時にLIPUS照射を行った群では, 照射直後から盛んな細胞骨格の再重合を行った。 これらのことより, 細胞分化および細胞活性におけるLIPUS照射は, 細胞骨格に影響を及ぼしている可能性が示唆された。
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