2010 Fiscal Year Annual Research Report
顎骨骨幹異形成症(GDD)の原因遺伝子GDD1の機能解析
Project/Area Number |
20791517
|
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
水田 邦子 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (40432679)
|
Keywords | 骨系統疾患 / 遺伝子機能解析 / GDD / GDD1遺伝子 |
Research Abstract |
顎骨骨幹異形成症(GDD)は,顎骨の骨性異形成症,四肢の易骨折性,長管骨骨幹部皮質の肥厚を特徴とする遺伝性骨系統疾患である.われわれ研究グループはポジショナルクローニングにより,2003年に疾患責任遺伝子GDD1を同定した.しかしながら,GDD1遺伝子は機能未知の新規遺伝子でGDD1遺伝子産物の生化学的機能やGDD1遺伝子の変異により引き起こされるGDDの分子病態は不明であった.本研究ではヒトGDD1遺伝子の機能解析およびGDDの病態解析を行う上で必要不可欠な抗ヒトGDD1抗体を作製し,ヒトGDD1蛋白の細胞内局在,組織分布の検討等を行い,GDD1遺伝子の機能の解明とGDDの原因の解明と病態解析を行うことを目的とした.本研究で新たに抗ヒトGDD1ポリクローナル抗体を作製し,また,GDD1遺伝子の機能解析を目的にGDD1発現ベクターを作製し,培養細胞における外来性GDD1安定発現システムの確立を試みてきた.しかし,GDD1タンパクは細胞内で非常に分解を受けやすく,タンパク検出が困難であった.このため,GDD1遺伝子の生理的機能は長く不明であったが,申請者らはGDD1が筋萎縮を症状とするLGMD2の原因遺伝子であることを発見し(Bolduc V et al., Am J Hum Genet, 2010),筋芽細胞株を用いた発現実験で骨格筋恒常性維持にGDD1遺伝子が重要な役割を発揮していることを証明した.
|
Research Products
(1 results)
-
[Journal Article] Recessive mutations in the putative calcium-activated chloride channel Anoctamin 5 cause proximal LGMD2L and distal MMD3 muscular dystrophies.2010
Author(s)
Bolduc V, Marlow G, Boycott KM, Saleki K, Inoue H, Kroon J, Itakura M, Robitaille Y, Parent L, Baas F, Mizuta K, Kamata N, Richard I, Linssen WH, Mahjneh I, de Visser M, Bashir R, Brais B
-
Journal Title
Am J Hum Genet.
Volume: 86(2)
Pages: 213-221
Peer Reviewed