2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20800011
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
三好 健文 Tokyo Institute of Technology, 大学院・情報理工学研究科, 産学官連携研究員 (70506732)
|
Keywords | コンパイラ / マルチコアプロセッサ / 並列化 / タスクスケジューリング |
Research Abstract |
本研究課題では,プログラムをマルチコア/メニーコアプロセッサ上で効率よく実行するために,コンパイル時の静的解析と実行時の動的最適化を適切に組み合わせ内在する様々な粒度の並列性を活用する粒度混在の自動並列化を実現することを目的としている. 本年度は実施計画のもと,(1)タスク間のデータ依存制約や制御依存制約の静的解析と,リソース使用量などの測定値に基づく動的解析を組み合わせ,演算コア間で共有するリソースを有効に用いてプログラムを効率良く実行する手法を求めること,(2)実行する演算に対する動的最適化の負荷と効果について、一般的な評価方法を解明することの研究を行った.特に課題(1)に重点をおいた.最近提案されたマルチコア/メニーコアプロセッサの多くでは共有資源の管理はSWに任される傾向にあり,自動並列化を実現するために,これを解決することの重要性が増したからである. (1)に関連し,共有リソースであるチップ内ネットワークを効率よく利用する手法を研究した.実行するタスクの配置を考慮することで,データ通信の衝突を削減する手法を検討し評価した.タスク配置の考慮により数%~数十%程度の速度向上の達成可能性を示した.さらに,パタンによる機械的なタスク配置決定手法を提案し,その有効性をシミュレーション実験により確認した. また,(2)に関連し,共有リソースへのアクセスの動的なモニタリングによるスケジューリング手法の負荷をHW/SWによる実装の比較により,実行時間及びリソース量の点で定量的に評価した. また,並列して動作するプログラムのメインメモリへのアクセス頻度に応じて,ネットワーク資源や共有キャッシュ資源の各コアへの割当てを変更する手法を検討し,その有効性についての評価を行なった.
|
Research Products
(5 results)