2009 Fiscal Year Annual Research Report
バスケットボールの戦術的知識に関する状況判断テストの開発
Project/Area Number |
20800049
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Research Institution | Japan Women's College of Physical Education |
Principal Investigator |
鬼澤 陽子 Japan Women's College of Physical Education, 体育学部, 講師 (80511732)
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Keywords | 状況判断 / バスケットボール / テスト / 体育授業 / ゲーム状況 / プレー原則 / 動画像 / 学習評価 |
Research Abstract |
本研究は,ボール運動の学習成果として,戦術的知識がどの程度定着されたのかを確認するために「映像を用いた状況判断テスト」を新規に開発することを目的としたものであり,最終年度である本年度は以下の研究成果を得た.1)テスト映像の撮影:撮影したゲーム状況は,オールコート5対5の試合を想定したもので,ゲーム中にしばしば現れる典型的状況かつ選択すべき有効プレーが理論的に存在する状況と見なすことができる全20場面×各2方向の全40場面であった.状況判断に必要な情報が十分に含まれたものにするために,広角レンズを装着したビデオカメラを高さ360cnに設置して撮影を行った.2)テスト映像の作成:撮影した画像をワークステーションに取り込み,攻撃のプレーの途中で一時停止(2秒間)し,その後画面が消えるようにデジタル加工を施した.また,問題となるゲーム状況は,HDMI端子搭載のプロジェクターで投影する形式とするため,問題のゲーム状況が映し出される5秒前に合図のベル音を入れ,被験者の注意を喚起するように配慮した.3)解説映像の作成:プレーの途中で一時停止した場面を「状況判断場面」とし,この場面における適切なプレーを5つのプレー選択肢から選ばせる回答方法とした.なお,テストの進め方や回答方法等について被験者がよりよく理解できるようにナレーション付きの解説映像を作成した. 以上により,ゲーム場面においてボール保持者が置かれている状況を可能な限り忠実に提示できる「バスケットボールの戦術的知識に関する状況判断テスト」を開発することができた.これにより,従前からの課題であった状況判断の即時性(ゲーム状況の一括提示)を克服することができた.今後は信頼性・妥当性を備えたテストとして検証・確立することで,ボールゲームの授業づくりに対して新たな視座を提供したい.
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