2009 Fiscal Year Annual Research Report
ピアノ打鍵動作における熟練運動技能と上肢動力学特性との関係の検討
Project/Area Number |
20800063
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Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
古屋 晋一 Kwansei Gakuin University, 理工学研究科, 博士研究員 (20509690)
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Keywords | 神経科学 / 機械力学・制御 / 生物・生体工学 / 制御工学 / 知能ロボティクス |
Research Abstract |
本年度は、昨年度の実験で得られた結果をより詳細に検証するため、以下のような追加実験を実施した。表面筋電図を新たに購入し、前回の実験で測定できなかった肘の屈筋(腕橈骨筋)の筋活動を、前回の実験で計測した他の関連筋群と同時に計測し、その発火特性および筋負荷量を算出した。また筋活動に同期して、打鍵動作時の上肢の2次元の運動を計測した。その結果、上腕二頭筋同様、腕橈骨筋でも、打鍵の開始に際し、姿勢保持の筋活動量の減少がピアニストのみで認められ、ピアノ初心者では認められなかった。さらに、今回得られたデータと昨年度得たデータに対して、さらに詳細な信号処理および統計学的解析を実施した結果、この姿勢保持の筋活動量の減少は、ピアニストのみにおいて、音量の増大に伴って増大すること、一方、肘の伸展筋の発火開始時刻は、初心者のみにおいて、音量の増大に伴って早くなることが明らかとなった。これらの結果をまとめ、身体運動制御学領域では最大の国際会議である「Society for the Neural Control of Movement」19^<th> Annual Meetingで研究発表を行い、当該領域の研究者たちと有意義な議論を行い、考察を深めた。さらに、研究内容に対し、若手研究者の中から選出されるScholarship Winner 17名の一人に日本人として唯一選出されるなど、国際的に高い評価を得た。その後、学術論文を執筆する上で、研究結果に対してさらなる推敲を深めるため、東京大学教育学部の平島雅也助教と、データ解析結果に対して有意義な議論を行った。
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Research Products
(3 results)