2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20810043
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Research Institution | Research Institute for Humanity and Nature |
Principal Investigator |
東城 文柄 Research Institute for Humanity and Nature, 研究部, プロジェクト研究員 (90508392)
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Keywords | 地理情報システム(GIS) / 森林破壊 / リモートセンシング / GPS / 地域情報学 / オブジェクト・ベース分類 / ラオス / 森林保全戦略 |
Research Abstract |
本研究は、ラオス・サヴァンナケート県における森林変化とその要因の検証を、各種の衛星画像や地形図等のGISデータの分析(GISベースの研究)と、現地レベルでの生態・社会的実態の観察・聞き取り調査(現地ベースの研究)を併用して進めていくものであり、平成20年度は特に、GISベースの研究を主に進めた。 具体的には、2006年より運用の始まったALOS衛星画像(AVNIR-2とPRISM)という、比較的高分解能の衛星画像をサヴァンナケート県全体について購入し、これと所属機関が所有するCORONA衛星画像(1960年代の衛星画像)や、Landsat画像とを比較することで、同地域における過去約50年間の土地被覆の定量化・可視化作業を行おうとした。ただし土地被覆を過去に渡って適切に比較するには、まず現在の土地被覆分布を高い精度で把握する必要があった。しかし作業の当初予定していた、ピクセルベースの分類方法(ERDAS IMAGINEソフトウェアを使用)では、パンシャープン(Pan Sharpen)化によって実質2.5m/pixelの解像度を持つALOS画像を分類すると、Quickbird(60cm/pixel)のような超高分解能の衛星画像を分類する際同様に問題となる、分類クラスの過度の細分化の問題生じた。これは広大な面積のサヴァンナケート県全体の正確な土地被覆分類を行う上で、無視できない要素となった。また高分解能を分類結果に十分に生かすには、形状やテクスチャーといった、画素単位でのスペクトル情報以外の活用が必要であることが近年指摘されるようになっている。 そこで平成20年度は、第一に画像分類手法に当初予定していなかったオブジェクトベース分類(所属研究機関が所有するDEFINIENSソフトウェアを使用)の採用を検証した。平成21年2月から3月にかけて、オブジェクトベース分類の基礎的な確認作業を行い、この手法の採用が本研究にとって有効であることを確認した。第二に、衛星画像の分類作業を進める上で必要な、補助的な地理情報の収集と整備を進めた。具体的には、ラオス地理局発行の10万分の1の地形図をスキャニングによりコンピュータに取り込み、ジオレファレンスを行なってGIS上で衛星画像と重ねあわせを可能とした。また同じくラオス地理局が発行しているGIS Base Map Dataを入手し、サヴァンナケート県内の行政境界、集落分布、道路網、学校等インフラの位置、土地被覆区分、地上標高点などの参照データを充実させた。これらのデータを元に、購入したALOS衛星画像のオルソ補整をほぼ終了し、グランドトゥただし上記の作業によって構築できる森林分布(と変化)データベース(画像そのものおよびESRI社シェープファイルのデータ形式
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Research Products
(2 results)