2008 Fiscal Year Annual Research Report
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20830116
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| Research Institution | Nanzan University |
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Principal Investigator |
山岸 敬和 Nanzan University, 外国語学部, 講師 (00454405)
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| Keywords | 医療保険 / アメリカ合衆国 / 退役軍人 / アメリカ医師会 / 第二次世界大戦 / メディケア / メディケイド |
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| Research Abstract |
本研究の目的は、アメリカ合衆国の医療保険が1950年代から1960年代にかけて医療保険分野で、どのように政治的ダイナミズムが変化し、1960年代にメディケア(高齢者向け公的保険)とメディケイド(貧困層向け公的保険)が成立したのかを明らかにすることである。より具体的には、退役軍人向けの医療プログラムと、福祉政策の発展がどのように利益集団政治を変容させていったのかに焦点を当てる。初年度の平成20年度では、まず1940年代の医療保険制度の発展を理解するための分析枠組みを再考する論文を執筆する過程で、1950年代からの政策発展を理解するための指標を示した。次に、American Medical Association(アメリカ医師会)やAmerican Legion(アメリカン・リージョン(退役軍人による団体))の刊行物を調査しながら、これらの団体が医療保険に対してどのような態度をとったのかを追った。これらの資料収集は、平成21年から2月16日から3月14日までアメリカ合衆国メリーランド州ボルティモア市を拠点にした調査旅行で行なわれた。特に1940年代末ごろからAmerican Medical AssociationとAmerican Legionが、退役軍人向けの公的医療プログラムをめぐって政治的に衝突していたことを確認できた。同時に、American Medical Associationが国民皆保険にたいして反対しながら、退役軍人向けの公的プログラムへの反対を強めていったことを確認できたことは大きな収穫となった。初年度は、ほぼ資料の調査と整理に終始したが、平成21年度には、資料調査を継続しながら、その成果を論文の形で発表していく予定である。
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