2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20840036
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
安田 健彦 Kagoshima University, 理工学研究科(理学系), 准教授 (30507166)
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Keywords | 特異点 / 正標数 / フロベニウス射 / 非可交換代数幾何 |
Research Abstract |
昨年度に、研究目的の1つである「F爆発とGヒルベルト・スキームやMcKay対応との関係」について非可換代数幾何の視点から、戸田幸伸氏(東京大学・数物連携宇宙研究機構)と共同研究を行った。今年度は、この研究を更に発展させた。F爆発の非可換幾何における対応物にたいして、その非特異性を調べるための道具として、非可換爆発のフロベニウス射を導入した。フロベニウス射は正標数の代数幾何学において、様々なとにろで非常に重要な役割を果たす。実際に、F爆発の定義や構成でもフロベニウス射を使った。非特異性を調べるための基本的な定理に、Kunzの定理がある。これは、フロベニウス射の平坦性により、非特異性を特徴づける。これを非可換爆発に一般化することを目指した。したし、非可換の世界にフロベニウス射を素朴なやり方で一般化するにとはできない。そこで、本研究ではフロベニウス射を加群の圏の自己関手として定義した。さらに、ある条件の下で、この一般化されたフロベニウス射は平坦になることな示した。この結果は、上述の戸田氏との共同研究によって発見された、商特異点に対してF爆発の非可換対応物が非特異になるとしう事実を、新しい視点から、より一般の状況において説明している。この条件が成り立つ例として、F純かつ有限F表現型の特異点に付随する非可換爆発がある。また、F純かつ有限F表現型の特異点にたいして、F爆発の列は、単調かつ有界、従って安定化することが分かった。これは、研究目的であった「F爆発列の単調性と特異点」、「F爆発の有界性とフロベニウス射の同時平坦化」の問題に対する、1つの解答を与える。
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Research Products
(7 results)