2009 Fiscal Year Annual Research Report
セロトニン合成酵素Tphd2の体軸形成における役割
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20870024
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
前川 真吾 Kyoto University, 情報学研究科, 助教 (30467401)
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Keywords | 胚発生 / セロトニン / 形態形成 |
Research Abstract |
脊椎動物の胚発生過程を特徴付けるオーガナイザーの機能解明は発生生物学上の大目標といえる。これまで多くの研究が行われ、様々な知見は蓄積しているものの完全に解明されたとは言いがたい。オーガナイザーの機能解明を目指して、申請者は新規オーガナイザー因子としてセロトニン合成酵素Tphd2を同定した。本研究はtphd2遺伝子の胚発生過程での新規機能の解明をゴールとする。 今年度は抗セロトニン抗体染色を行ったところ、野生型の原腸胚期においてユビキタスな発現が認められた。この発現はオーガナイザー欠失突然変異体ichでは認められないことからオーガナイザー活性に依存することが明らかとなった。また、質量分析計を用いた解析でも原腸胚期にセロトニンが存在することが判明し、セロトニンが胚発生過程に密接に関わることが明らかとなった。また、共同研究から、ゼブラフィッシュの発生の進行に伴ってセロトニンを含む代謝産物がダイナミックに変動することを明らかとした。以上の解析から、セロトニンに代表される代謝産物が初期発生に深くかかわることが明らかとなった。
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Research Products
(4 results)