2008 Fiscal Year Annual Research Report
口腔内湿度センサの開発、及びそれを用いた口腔内保湿能力評価に関する研究
Project/Area Number |
20890069
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
竹内 周平 Tokyo Medical and Dental University, 歯学部附属病院, 助教 (50507770)
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Keywords | 歯学 / 生理学 / マイクロ・ナノデバイス / 計測工学 / 口腔乾燥症 / 湿度センサ |
Research Abstract |
口腔内の湿潤環境は組織、機能の維持および改善に必要不可欠である。口腔乾燥がもたらす有害な口腔症状は著しいQOLの低下をもたらす。従って口腔乾燥症状に対する適切な評価と対応が求められている。本研究の目的は口腔乾燥症等に対する口腔内湿度計測器の開発、及び口腔内保湿能力評価である。当該初年度は口腔内湿度計測器の開発を行い、その基本特性の計測を行った。【実験内容】まず口腔内湿度計測器の開発を行った。湿度センサにはSENSIRION社製SHT75を用いた。この湿度センサを搭載した口腔内湿度計測器としてスプリントタイプと筒状タイプの2種類を作製した。スプリントタイプには口腔内湿度計測に適した部位を選定する為に上顎前歯部、小臼歯部、大臼歯部の3箇所にセンサを配置した。またいずれのタイプにも防水及び舌等の口腔粘膜との接触防止のために、歯科用ステンレスメッシュを用いて加工を行った。次に口腔内湿度計測器の基本特性計測を行うに際し、平均的な口腔温度とされる36.5度における精度を求める為、恒温槽を用いた密閉空間を作製した。この密閉空間内の湿度を低湿度〜高湿度まで変化させ、それを口腔内湿度計測器で計測し出力を評価した。またその際の出力評価を行う為の比較対象として、より高精度を有すRotronic社製湿度センサで同時計測を行った。【重要性】実験結果として、作製した2タイプの計測器の出力には差がなく良好な基本特性が得られた。一方で高湿度域及び低湿度域においてはいずれも精度が低下する傾向があり、今後臨床的に応用するにあたり計測器形状の改善や、変換式の必要性等についての重要な情報が得られた。
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