2009 Fiscal Year Annual Research Report
口腔内湿度センサの開発、及びそれを用いた口腔内保湿能力評価に関する研究
Project/Area Number |
20890069
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
竹内 周平 Tokyo Medical and Dental University, 歯学部附属病院, 助教 (50507770)
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Keywords | 歯学 / 生理学 / マイクロ・ナノデバイス / 計測工学 / 口腔乾燥症 / 湿度センサ |
Research Abstract |
口腔内の湿潤環境は組織、機能の維持および改善に必要不可欠である。口腔乾燥がもたらす有害な口腔症状は者しいQOLの低下をもたらす。日本には800万人の罹患者がいると推定され、その多くは高齢者であり、口腔乾燥症状に対する適切な評価と対応が求められている。本研究の目的は口腔乾燥症等に対する口腔内湿度計測器の開発、及び口腔内保湿能力評価である。当該次年度では、まず初年度開発したスプリントタイプの口腔内湿度計測器を用いた試験的口腔内湿度計測を行った。ついで臨床応用を行い、口腔内湿度計測法の検討をした。【実験内容】(1)試験的口腔内湿度計測→健常若年者5名の切歯乳頭部、小臼歯部、大臼歯部の3か所における口腔内湿度を同時計測し、その評価を行った。(2)臨床応用→健常若年者、高齢者における口腔内湿度計測、また従来型の口腔乾燥症の評価法も行い比較検討した。【実験結果・考察】(1)→計測部位について、切歯乳頭部ではその他の部位と比較し湿度変化が大きく、口腔乾燥状態を評価する部位として適していると考えられた。従って臨床応用に際し、計測部位は同部のみとし、口腔内湿度計測器の形状はストロータイプにして改良を行った。(2)→口腔内湿度計測法は、従来型口腔乾燥評価法と比較し同様の結果を示した。一方同じ相対湿度を示した被験者同士でも、絶対湿度では差がみられ、これまでとは違う観点から口腔乾燥を評価できることが推察された。【重要性】絶対湿度をパラメータとする口腔内湿度計測法によって、新たな口腔乾燥状態を評価する手法が加わる可能性があること、更にはこれまでの評価法では検出することができなかった口腔乾燥症患者を、検出できる可能性が示唆されたことは超高齢社会となった我が国において重要な意義を持っと考えられる。
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Research Products
(1 results)
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[Presentation] 口腔内湿度計測法の検討2009
Author(s)
竹内周平, 関田俊明, 伊藤淳二, 井口寛弘, 若杉葉子, 寺中智, 大渡凡人, 植松宏
Organizer
第20回日本老年歯科医学会総会・学術大会
Place of Presentation
パシフィコ横浜
Year and Date
2009-06-09