2009 Fiscal Year Annual Research Report
歯周病とメタボリックシンドロームの関連性に関する基礎ならびに臨床研究
Project/Area Number |
20890143
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
山下 明子 Hiroshima University, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (70511319)
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Keywords | アディポサイトカイン / 歯周病 / メタボリックシンドローム |
Research Abstract |
21年度は歯周病とメタボリックシンドロームの関連性に関する基礎ならびに臨床研究を進めるために以下のとおり実施した。 1. 脂肪細胞(3T3-Ll)とマクロファージ(RAW264)を細胞非接触型のトランスウェルシステムを用いて共培養した。 2. LPS無刺激下のmRNAレベルの測定:慢性炎症時の脂肪組織での経時的な遺伝子発現の変動を検討するため,3T3-L1とRAW264細胞の共培養開始後0,4,8,12,24時間でRAW細胞と共培養した3T3-Ll細胞から総RNAを回収した。その後,前年度の抗体アレイスクリーニングの結果から産生充進が確認された炎症性サイトカインのCXCL1/KC,RANTES,IL-6およびMCP-1について,RNAレベルでの追試をリアルタイムPCR法によりmRNAレベルの測定を行った。 3. LPS刺激下のmRNAレベルの測定:慢性炎症時の脂肪組織での経時的な遺伝子発現の変動を検討するため,3T3-L1とRAW264細胞の共培養開始後,上記2と同様のタイムコース設定に基づき,RAW細胞と共培養した3T3-Ll細胞から総RNAを回収し,リアルタイムPCR法によりmRNAレベルの測定を行った。 4. 遺伝子発現の解析:上記2と3の結果を比較し,LPS刺激のあるマクロファージ・脂肪細胞共培養系の脂肪細胞では刺激前と比較していずれも4時間後で遺伝子発現のピークを迎えた。そして,同時期の CXCL1/KCは約60倍,RANTESは約30倍,IL-6は約60倍,そしてMCP-1では約20倍遺伝子発現量が亢進した。
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