2008 Fiscal Year Annual Research Report
バーチャルスクリーニングの高精度化へ向けたCOMBINEスコア関数の開発
Project/Area Number |
20890261
|
Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
中村 真也 Kinki University, 薬学部, 助手 (10510109)
|
Keywords | 構造活性相関 / バーチャルスクリーニング / SBDD / IT創薬 / 計算化学 |
Research Abstract |
本研究の目的は、創薬を行う上で重要となるバーチャルスクリーニングの精度向上を目指すものである。本研究ではCOMBINE法を応用し、従来なかったターゲットタンパク特異的なスコアによってバーチャルスクリーニングの高精度化を目標としている。この目的の達成のために、以下の4つの項目の検討を予定していた。すなわち、1. ターゲットの選定、2. ドッキング条件の探索、3. 構造予測の可否、4. 大規模ドッキングの4項目である。 当初の予定では、項目ごとに段階的に検討を行う予定であったが、ターゲットの選定が難航しており、本年度は確定できたターゲットから順次項目1、項目2、項目3を横断的に検討していた。ターゲットの選定に関しては、医薬化学系の雑誌を中心に、化合物の骨格変換を主題とする論文を選出し、そこで用いられていたターゲットおよび化合物群を候補としてまず10群程度をピックアップした。ここから一連の化合物に対する阻害活性の実験値や構造などの裏付けを現在も行っている。ターゲットの選定に難のある要因としては、複数の化合物群で複合体構造が既知であるような理想的な条件の整った系が少ないためである。 ターゲット系として確定し、検証を進めた系(Adenosine Deaminase等)については、国際学会「The 8th China-Japan Joint Symposium On Drug Design and Development」において発表を行った。ここまでの成果として、構造の予測もある程度可能であるが、速度的には計算効率が不十分であるため、段階的な処理でなく既存のツールへの組み込みや、計算のカットオフ距離の工夫による省力化を重点的に行う方針を決定した。
|
Research Products
(1 results)