2021 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者の運転免許継続・返納に関する脳医科学的根拠の提案
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20H00267
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Research Institution | Kochi University of Technology |
Principal Investigator |
朴 啓彰 高知工科大学, 地域連携機構, 客員教授 (60333514)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 真一 高知工科大学, 情報学群, 教授 (30334519)
沖田 学 高知工科大学, 地域連携機構, 客員研究員 (80816934)
繁桝 博昭 高知工科大学, 情報学群, 教授 (90447855)
山下 典生 岩手医科大学, 医歯薬総合研究所, 准教授 (90628455)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 高齢ドライバー / MRI / 白質病変 / 脳萎縮 / 実車運転評価 |
Outline of Annual Research Achievements |
コロナ禍の影響で高齢者講習での被験者募集に支障を来したため、新たに脳ドック受診者から被験者を募集して、自動車教習所での実車運転評価と脳MRIでの脳加齢評価(脳萎縮度を縦軸、白質病変グレードを横軸にした2x2マトリックス評価)との関連性を調べた。 90人の認知症のない高齢ドライバー (男性 63 人、女性 27 人、平均年齢 75.31 ± 4.795 歳) が、自動車教習所内走行コースの実車運転による安全運転パフォーマンス評価と、MRIによって計測された脳萎縮度とMRI画像診断された白質病変グレードによる脳加齢評価との関係を分析した。安全運転パフォーマンス評価は、指導教官による評価スコアとウェアラブルワイヤレスセンサー装着による安全確認行動スコアを用いた。脳萎縮度の中央値(0.217)以上、白質病変グレード2以上の脳加齢が進んでグループ(n=35)をそうでないグループ(n=55)と比較すると、指導教官による評価スコアは重回帰分析、全確認行動スコアはロジスティック分析により、2つの運転パフォーマンス評価はともに脳加齢が進んでグループで有意に低下していることが判明した。 脳体積測定と脳病理学(白質病変)の両方から MRI 検査を行えば、危険な運転行動をする高齢ドライバーを特定する可能性を示した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナ禍の為に、大勢の人が集まる高齢者講習からの高齢被験者募集は困難であったが、脳ドック受診者から募集することで、脳と実車運転との関係を探求する研究目的を概ね順調にする事が可能であった。但し、一般高齢者を対象にする高齢者講習と異なり、脳ドック受診者は経済的・社会的レベルで明白なバイアスがある集団を対象にした研究結果であるという難点がある。
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Strategy for Future Research Activity |
脳ドック受診者よりサンプルバイアスの少ない地域住民を対象にした実験を行う。今までは白質病変の評価は定性的なグレード分類を行っていたが、白質病変容積を定量することが可能になった。その定量値を求めて脳加齢評価の定量性を高める。また、安全運転を行うに当たって動体視覚認知力が必須である。この動体視覚認知力と脳加齢ならび実車運転評価スコアとの関係を探索する。
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Research Products
(2 results)