2021 Fiscal Year Annual Research Report
Multidimensional Analysis of operationally tolerance in living donor liver transplant patients
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20H00544
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
奥村 康 順天堂大学, 医学部, 特任教授 (50009700)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
羽賀 博典 京都大学, 医学研究科, 教授 (10252462)
大段 秀樹 広島大学, 医系科学研究科(医), 教授 (10363061)
江川 裕人 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (40293865)
内田 浩一郎 順天堂大学, 健康総合科学先端研究機構, 准教授 (80648329)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 肝移植 / 免疫寛容 / 制御性T細胞 / 拒絶反応 |
Outline of Annual Research Achievements |
肝生検サンプルを用いた多重蛍光免疫染色パネルの開発を行った。連携するピッツバーグ大学移植病理部で既に確立されている染色パネルを参考に、制御性T細胞と細胞傷害性T細胞の区別するパネル、線維化の進展を評価できるパネル、炎症性/抑制性マクロファージ(M1/M2)を評価できるパネルにおける分子ターゲットを検討し、抗体選定と染色の条件検討を実施した。 肝生検の組織に発現するRNAシークエンスによる遺伝子解析と、浸潤するリンパ球をシングルセルでRNAシークエンス解析するために十分な検体量を検討し、生検針太さ(ゲージ)と必要な長さを決定した。また、多施設でのサンプリングのため、生検サンプルの遺伝子や細胞内の遺伝子の安定性を検討し、約12時間以内であれば、浸潤細胞のシングルセル解析をも実施可能であることが判明した。 肝生検を用いずに潜在的な免疫拒絶反応を予測するリキッドバイオプシー法を検討した。これまでドナーリンパ球を用いた抗ドナー免疫応答性を評価するリンパ球刺激試験が主であったが、ドナーリンパ球の持続的な確保が困難な症例があり、ドナーリンパ球のうち、HLAクラス1とクラス2が十分に発現するB細胞に着目し、ドナーB細胞を拡大培養し、安定した抗原刺激ソースとして用いることを確立した。これにより、ドナー抗原に応答したT細胞の細胞分裂回数がCFSE染色を併用することで評価することが可能となり、今後免疫寛容に至った患者において実施できる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
COVID-19による研究活動制限は前年度と比較して軽減されたものの、多施設連携での共同研究の遂行は各研究機関の規制もあり、なかなか進捗を加速させることが困難であった。 一方で、インターネットを活用したWEBでの連携により、過去の検討から決定できる開発項目も増え、多施設での合意形成はCOVID-19前よりも負担が軽減しスピードアップできた、
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Strategy for Future Research Activity |
多重蛍光免疫染色の解析法については、今後フルスライドもしくはスポット的なスキャンによりその標準化方法が異なってくる。 また染色パネルが臨床的意義を反映するかどうかのバリデーションも実施する必要がある。
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Research Products
(1 results)