2022 Fiscal Year Annual Research Report
Basic study on essential understanding and innovative application of the lipid metabolism improvement peptide derived from food protein
Project/Area Number |
20H00570
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
長岡 利 岐阜大学, 応用生物科学部, 教授 (50202221)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松井 利郎 九州大学, 農学研究院, 教授 (20238942)
上野 義仁 岐阜大学, 応用生物科学部, 教授 (20250467)
本多 裕之 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (70209328)
清水 雅仁 岐阜大学, 大学院医学系研究科, 教授 (90402198)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ペプチド / IIAEK / FP / アルカリホスファターゼ / ラクトスタチン / コレステロール / PPARα / AlphaFold2 |
Outline of Annual Research Achievements |
[研究目的・方法] (実験1) 生体内基質であるピリドキサールリン酸とIAP(腸アルカリホスファターゼ)の相互作用及びIIAEKとIAPの相互作用をBiacoreで比較解析する。(実験2) IIAEKを野生型マウスとIAP欠損マウスに摂取させて、IIAEKのコレステロール代謝改善作用とIAPの関連性を証明する。(実験3)門脈血中に検出された濃度のFPを、ヒト肝臓細胞HepG2に添加した場合に起こる、FPによるコレステロール代謝改善作用の発現機構を解析する。(実験4) AlphaFold2により、IIAEKとIAPのドッキングシミュレーション解析を実施する。(実験5) AlphaFold2により、FPとコレステロール代謝関連転写因子(PPARα)のドッキングシミュレーション解析を実施する。 [結果](実験1)IIAEKは生体内基質であるピリドキサールリン酸よりも強力に、IAPと分子間相互作用することを発見した。(実験2)大変興味深いことに、IAP欠損マウスでは、IIAEKのコレステロール代謝改善作用は完全に消失した。(実験3)門脈血中に検出された濃度のFPをヒト肝臓細胞HepG2に添加し、FPによる脂質代謝改善作用の作用機構を解析した結果、FPはコレステロール分解系律速酵素(CYP7A1)やPPARαのmRNAを有意に増加させた。(実験4) AlphaFold2により、IIAEKとIAPは、特異的分子間相互作用することを発見した。(実験5) AlphaFold2により、FPとコレステロール代謝関連転写因子(PPARα)は、特異的分子間相互作用することを発見した。FPは核内転写因子PPARαのリガンドである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初の計画以上に進展した理由は下記の3点である。(1)BiacoreやAlphaFold 2による分子レベルでの解析結果から、IIAEKとIAP(腸アルカリホスファターゼ)との特異的分子間相互作用が明らかにされた点。(2)IAP欠損マウスでは、IIAEKによるコレステロール代謝改善作用が完全に消失することを発見した点。(3) FPは核内転写因子PPARαのリガンドであることを発見した点。
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Strategy for Future Research Activity |
(1) IAP欠損マウスでは、IIAEKのコレステロール代謝改善作用は完全に消失したので、IIAEKとIAPの関与する新しいコレステロール代謝調節経路を解明する。(2) 門脈血中に検出された濃度のFPを、ヒト肝臓細胞HepG2に添加した場合に起こる、FPによるコレステロール代謝改善作用の発現機構をPPARαとの関連性から解析する。(3) IIAEKやIIAEKのアラニン置換ペプチドとIAPのドッキングシミュレーション解析を実施する。(4) AlphaFold2により、FP以外の399種類のジペプチドとコレステロール代謝関連転写因子(PPARα)のドッキングシミュレーション解析(網羅解析)を実施する。
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Research Products
(16 results)
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[Journal Article] The physiological blood concentration of phenylalanine-proline can ameliorate cholesterol metabolism in HepG2 cells.2023
Author(s)
Banno, A., Yamamoto, M., Mijiti, M., Takeuchi, A., Ye, Y., Oda, N., Nishino, N., Ebihara, A., Nagaoka, S.:
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Journal Title
Biosci. Biotechnol. Biochem.
Volume: 87
Pages: 90-98
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Protamine-derived peptide RPR (Arg-Pro-Arg) ameliorates oleic acid-induced lipogenesis via the PepT1 pathway in HepG2 cells.2023
Author(s)
Mijiti, M., Mori, R., Nakashima, Y., Banno, A, Ye, Y., Takeuchi, A, Matsuba, S., Kiriyama, K., Sutoh, K, Nagaoka, S.
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Journal Title
Biosci. Biotechnol. Biochem.
Volume: 87
Pages: 197-207
DOI
Peer Reviewed
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[Presentation] 腸アルカリフォスファターゼはコレステロール(CHOL)低減化ペプチドIIAEKの受容体としてCHOL代謝を改善する2023
Author(s)
竹内 朝陽, 葉 宇陽, 高田敬梧, 小田夏暉,森 崚輔, 會田拓巳, 坂野新太, Maihemuti Mijiti, 柳瀬笑子, 上野義仁, 海老原章郎, 長岡 利
Organizer
第77回日本栄養・食糧学会大会
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