2020 Fiscal Year Final Research Report
英語授業における即興的スピーキング活動によって生徒の英語力は伸びていくのか
Project/Area Number |
20H00680
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
1120:Literature, linguistics, and related fields
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
SAKATA Takahiro 筑波大学, 附属駒場中学校, 教諭
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Project Period (FY) |
2020-04-01 –
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Keywords | 即興 / スピーキング / ペア活動 / 英語授業 / 帯活動 / 発話語数 |
Outline of Final Research Achievements |
英語授業の中で,即興的なスピーキング活動を継続的に実施した。2人1組のペアになり,教員が提示するトピックに関して,1人1分でスピーチをする。パートナーはその発話を聞きながら,発話語数をメモし,スピーチ終了後に発話者に伝える。2学期間この活動を継続的に行い,その語数の推移を調査した。結果としては,1学期間(1回目から9回目)では平均語数は44.5語から60.5語に伸び,統計的な有意差が認められた。しかし翌学期(10回目から29回目)では,平均語数に有意差が見られなかった(59.0から60.7)。即興的なスピーキング活動の繰り返しでは,発話語数の伸びに限界がある可能性が示唆された。
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Free Research Field |
英語教育学
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Academic Significance and Societal Importance of the Research Achievements |
2021年度より実施されている学習指導要領(2017年告示)では,即興的に英語で話すことが重視されている。英語授業の中で即興的スピーキング活動を継続的に実施している学校数が今後増えていくことを考えると,その効果について長期的な実証研究が期待される。本研究の結果,即興的なスピーキング活動の継続により,最初の10回程度で発話語数が顕著に伸びることが分かった。その一方で,その活動の繰り返しでは,一定語数以上は発話語数が伸びていかない可能性も示唆された。さらなる発話語数の伸長には,スピーキングの自動化を促すと同時に,トピックに関する語彙の蓄積や表現形式の学習が必要と言えるかもしれない。
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