2020 Fiscal Year Annual Research Report
へき地・小規模校の教務主任の負担軽減を図る学校間ICTネットワークの研究
Project/Area Number |
20H00732
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Research Institution | 鶴居村立幌呂小学校 |
Principal Investigator |
深見 智一 鶴居村立幌呂小学校, 公立学校教諭
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Project Period (FY) |
2020-04-01 –
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Keywords | へき地・小規模校 / 教務主任 / 複式学級 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.研究の目的 本研究は、へき地・小規模小学校の教務主任同士が、ICT機器を活用して定期的な「教務主任会議」を継続的に行い、学校を超えて協働的に学校経営に取り組むことで、①へき地・小規模校の教務主任の職務上の課題を解決することができるか、②小規模校同士の学校間ネットワークを形成するうえでの課題を解決できるか、について実践し検証するものである。 2.研究成果 (1)職務負担の軽減:異なる学校間の教務主任の交流により、学校規模が極小規模である小学校の教務主任の職務負担軽減を図ることができることが明らかになった。小規模校の教務主任は、学級担任をせずに専ら教務主任としての業務にあたることはできない。また、研究主任や特別支援教育コーディネーターなど、複数の業務を兼務する必要があるなど、管理職である教頭と同様に、業務の質・量ともに大きな負担が存在している。本研究では、異なる小学校に勤務する教務主任同士が、タブレット端末によるテレビ電話会議システムやメール等を活用し交流を行い、各学校の校内での業務の情報交流を行ったり、悩みを相談し合ったりした。とりわけ、教務主任として起案する文書について、作成に要する時間を大幅に減らしたり、他校で行われている先進的な取り組みを取り入れることができたりすることができた。その結果、時間の有効活用を図ることができ、教務主任業務の職能向上にもつながったと考える。とりわけ、新型コロナウイルス感染症の拡大防止に伴う臨時休業に係る対応では、オンライン会議システムの活用も含めて、先進的な取り組みを行うことができた。 (2)授業の交流:小規模校の教務主任は、一定の授業数を受け持つことが必要であることが多い。本研究では、参加者が取り組み効果を挙げた授業実践例を交流し、それを取り入れた授業実践に取り組むことで、授業準備に係る負担軽減が図れることを明らかにできた。
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