2020 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20H00861
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Research Institution | Hiroshima National College of Maritime Technology |
Principal Investigator |
丸山 真弘 広島商船高等専門学校, その他部局等, 技術専門職員
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Project Period (FY) |
2020-04-01 –
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Keywords | 実習 / 学習環境 / 映像 |
Outline of Annual Research Achievements |
工作実習を実施する際,説明のために学生12名程度を1箇所に集めるが,手元を確認できる所まで接近できない学生が一定数散見される.これは人数的な問題や機械が動作することによって,接近したくてもできないという理由が考えられる.これを解決し,個々の学生に対して学習環境を整える対策が必要である. 本研究では指導者の視野や作業状況をモニタで提示することによって,学生が目前の機械・工具などを確認しながら指導内容を深く理解し,安全に作業が行えることを目指している. 製作したシステムは,2つのカメラを指導者に取り付けて指導者の視野と頭上から作業全体状況を撮影し,無線通信によって各リアルタイム映像を2つのモニタにそれぞれ映すことが可能となっている.加えて,システム用に製作したモニタ台は各モニタを上下左右に調整することが可能なため,学生が視認しやすい環境を整えるとともに,使用しない場合は縮小してコンパクトに片付けることができる. 試験運用として旋盤作業における指導者の視野と俯瞰で見た作業状況を映した.想定した環境を整えることはできたが,工作実習のスケジュールがコロナ禍によって大きく変更されるなど諸般の事情により,実運用による検証は残念ながら行えなかった.また,俯瞰映像の撮影位置を固定しないと機械の向きが変更されるため,作業位置や体勢の情報が学生に分かりにくいものになっているという問題点が確認できた.これを改善するには撮影部を天井に固定すれば良いが,作業箇所が大きく変更するような場合ではセッティング、切り替えの難しさが懸念される. 課題はまだあるが,このシステムを実際に運用しながら,より良い学習環境を整えることを今後も模索していきたい.
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Remarks |
〇発行所 :広島商船高等専門学校 発行物名:研究交流センター News&Reports 巻:Vol.12 発行年:2021年 研究標題:指導時における遠近挙動提示システムの構築 掲載頁:5頁
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