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2020 Fiscal Year Annual Research Report

ミトコンドリアDNA高精度定量システムを利用した受精卵品質評価法の確立

Research Project

Project/Area Number 20H00971
Research InstitutionYamagata University

Principal Investigator

坂原 聖士  山形大学, 工学部, 技術専門職員

Project Period (FY) 2020-04-01 – 
KeywordsミトコンドリアDNA / ミトコンドリア膜電位 / 呼吸
Outline of Annual Research Achievements

【研究目的】受精卵の品質は、形態学的解析やミトコンドリア(Mt)の機能解析により評価されてきた。また近年、Mtに存在するDNA(mtDNA)コピー数が受精卵の品質評価に有効であることが示され、研究代表者は外部標準DNAを用いた「mtDNAコピー数高精度定量システム」の開発を進めてきた(平成29年度交付・奨励研究課題)。本研究では、受精卵の品質評価法としての本システムの有効性を検証した。

【研究方法】BALB/cAまたはC57BL/6Nマウスの受精卵(胚盤胞)を作製後、胚盤胞を形態学的評価に基づき分類した。分類した各胚盤胞を、(1)解析せずに回収、または(2)JC10(EnzoLifeSciences)によるMt膜電位解析後に回収、(3)呼吸測定装置(HV405、北斗電工)による酸素消費量測定後に回収し、コピー数既知の外部標準DNAを添加した。その後、リアルタイムPCRによりmtDNAコピー数の定量および補正を行った。

【研究成果】本システムによる定量の結果、形態が良好な胚盤胞に含まれるmtDNAは150,000コピー前後で一定範囲内であったが、形態が不良な胚盤胞ではその範囲外となるものが増え、サンプル間のバラつきが大きくなることが明らかとなった。胚盤胞のMt相対膜電位とmtDNAコピー数との間に明確な関連はみられなかったが、形態が良好な胚盤胞ではMtに取り込まれるJC-10の量が多かった為、Mtが発達していることが示唆された。さらに、形態が不良な胚盤胞では良好なものよりも酸素消費量が低い傾向があり、mtDNAがより多く含まれていた。以上より、mtDNAコピー数の高精度な定量により、形態学的品質の良い受精卵には適切な量のmtDNAが含まれていることが明らかとなった。また、本システムをMt機能評価と組み合わせることで、Mtに起因する受精卵の品質低下の原因解明に貢献することができる。

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Published: 2022-12-28  

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