2020 Fiscal Year Annual Research Report
ラメルテオンによるせん妄抑制効果のメカニズムの解明:新規せん妄治療への応用
Project/Area Number |
20H01008
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
川田 敬 高知大学, 医学部附属病院, 薬剤師
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Project Period (FY) |
2020-04-01 –
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Keywords | せん妄 / せん妄モデルマウス / 抑肝散 |
Outline of Annual Research Achievements |
せん妄の発症機序として脳内の炎症性サイトカイン(TNF-α,IL-6)の上昇が報告されているため、せん妄モデルマウスとしてリポ多糖(Lipopolysaccharide:LPS)を腹腔内投与し、脳内の炎症を惹起し、さらにせん妄を誘発するためGABAA 受容体作動薬のジアゼパム投与を行った。その後、ペントバルビタールの投与による体向反射消失時間を測定することでせん妄症状である過鎮静の評価を行う方法を確立した。 せん妄モデルマウスを用いてせん妄抑制効果が期待できるラメルテオンを含む現在上市されている医薬品において、体向反射消失時間の短縮効果の評価を行った結果、脳内炎症により延長した体向反射消失時間(GABAA 受容体作用亢進時間)はラメルテオンでは短縮効果が得られなかったが、抑肝散の投与により短縮結果が得られた。
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