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2020 Fiscal Year Annual Research Report

肺高血圧症新規バイオマーカーとしての便中免疫グロブリンAの有用性の検討

Research Project

Project/Area Number 20H01109
Research InstitutionNational Cardiovascular Center Research Institute

Principal Investigator

西村 愛美  国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 研究所, 研究補助

Project Period (FY) 2020-04-01 – 
Keywords肺高血圧症 / 免疫グロブリンA / 腸内細菌
Outline of Annual Research Achievements

大腸には1000種類以上、数として10兆個から100兆個の細菌が存在し、腸管免疫の中で我々と共生している。しかし、腸内細菌叢が変容した状況では、本来優勢でない細菌群が増殖し、宿主免疫を異常に刺激してしまうことが知られている。特に免疫グロブリンA(IgA)は、腸管内に分泌され、病原菌制御に重要な役割を果たしており、腸内細菌の共生関係維持に非常に重要であると報告されている。また我々は、肺高血圧症において腸内細菌変容がみられることを世界に先駆けて発見している。そこで、便中IgA測定が腸内細菌変容を背景として、肺高血圧症病態を反映するバイオマーカーとなるかを探索するために本研究を提案した。
国立循環器病研究センター倫理委員会の承認を得て、2018年10月から2021年3月までに、健常者及び肺高血圧症患者50例以上の便検体が採取された。我々は、これらの多検体を用いてELISA法による便中IgA濃度測定を行った。その結果、肺高血圧症患者では便中IgA濃度が増加している傾向がみられた。さらに肺高血圧症患者では、腸管うっ血や使用薬剤の影響で、便中の水分含有量が多いことも明らかとなり、水分量で補正した便中IgA濃度はより疾患と関連することがわかった。以上から、今後の展望として肺高血圧症の重症度や病勢との関連についても解析し、腸内細菌という新たな側面から、肺高血圧症の新規非侵襲バイオマーカーとして利用できないかについて検討していく予定である。

URL: 

Published: 2022-12-28  

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